クラスの美少女ギャルと巨乳ギャルを助けたら物凄い勢いで僕に迫ってきた。断るためにギャルに好みのタイプを伝えたら今度はクラスの委員長が僕の彼女に立候補した

フィステリアタナカ

クラスの美少女ギャルと巨乳ギャルを助けたら物凄い勢いで僕に迫ってきた。断るためにギャルに好みのタイプを伝えたら今度はクラスの委員長が僕の彼女に立候補した

 高校一年生の六月。雨の日が続く中、その日は晴天の木曜日だった。僕は中学では友達ができず、高校生になっても一人でいることが多い。バラ色の高校生活とは程遠い、灰色の高校生活を送っていた。まあ、悲観的には考えていないけど、真面目にやっていればどこかで良いことがあるはずだ。

 周りを見るとクラスのみんなは思い思いに休み時間を過ごしていた。僕の視界には二人のギャルが目に入ってくる。

 ギャルの一人は畑中はたなか瑠美るみさん。明るい茶色の髪。学校一の美人と称され、もう既に数人の先輩方の告白を断っているらしい。僕が見ても芸能人のアイドルのような人だと思う。

 もう一人のギャルは路香みちか寧々ねねさん。髪を金色に脱色した彼女には色気があり、特に双丘が目立つ。男子の目などお構いなく短めのスカートのまま机の上に座っていることが多い。良くも悪くも目立つ二人だ。


「瑠美。今日はあの店にいかない?」

「あー、話題のあの店ね」

「うん。チョコアマ桃クリームイチゴクレープが美味しいって」

「へぇー、そうなんだ。あーしはマロンバナナライチグレープクレープが気になってた」


 どうやら今、噂のクレープ屋さんの話をしているみたいだ。放課後にその店に行くのかな? まあ、僕には関係の無い話か。


 ◆


 学校の放課後。僕は中古のゲーム屋さんへ行った。三つのゲームを見て、どれを買おうか迷い「ああ、ネットでよく調べてからでもいいか」と、今日は保留にして店を出ることにした。


(あっ、畑中さんと路香さんだ)


 道を歩いていると畑中さん達を見かける。彼女達は手にクレープを持ち食べ歩きをしていた。非常に行儀が悪い。制服で学校がわかるし、ただでさえ目立つから学校の評判を落とすことは止めてほしい。


(あっ)


 彼女達はお喋りをしてせいか、彼女達に向かってくるイカツイ強面の四人の男に気づいていない。危ないなと思っていると彼女達は男にぶつかり、畑中さんの持っていたクレープが男の服を汚した。


「ああ"ん? 嬢ちゃん達何してくれるんだ?」

「す、すみません」

「すみませんじゃないぜ。どうしてくれるんだよ、この服兄貴からもらったお高いヤツなんだぞ」


 完全に畑中さん達はビビっている。周りの通行人も見て見ぬふりをしていた。


「事務所が近いからちょっとつらかせや」


 四人の男に囲まれ畑中さん達は逃げ出すことができない。二人の顔は真っ青になっていた。どうしよう。このまま彼女達を無視するか。いや、酷い目に遭うかもしれない。僕は彼女達に声をかけることにした。


「畑中さん!」


 大きな声で呼んだので、イカツイ男達も含め視線が僕の方に来る。僕は構わず彼女達に近づいた。


「どうしたの? 何かあったの?」

「何だてめぇ」

「クラスメイトです」

「クラスメイト? 関係無いヤツは引っ込んでろ」


 僕は男に付いたクレープのクリームを見る。


「あー、汚してしまったんですね」


 僕は財布から五千円を取り出し、男に渡そうとする。


「これ、クリーニング代として受け取ってください」

「はっはっはっはっは!」


 クレープの付いた男の後ろにいた男が笑い声をあげる。


「お前関係ねぇだろ? 気に入った。その財布くれたら見逃してやるよ」


(えっ)


 財布を渡す? ポイントカードはいいとして学生証はマズいだろ。彼女達が酷い目に遭うかもしれない。財布と天秤にかけて、僕は学生証を抜いてイカツイ男に財布を渡すことにした。


「はい」

「そいつもだ」


 どうやら学生証も渡さなくてはならないみたいだ。仕方なく学生証も渡す。


「良かったな嬢ちゃん達。こいつに感謝しろよ」


 男達は僕達を解放してくれた。僕は畑中さん達を見て微笑んだ。


「ありがと~~、怖かったよ~」

「ごめんね。助けてくれて」


 二人は安堵の表情を浮かべる。


「うん、大丈夫だよ」

「あんたは確か――名前何だっけ?」

鰐中わになかです」

「そうそう、鰐中。鰐中だったね。ホントありがとう」

「うん。食べ歩きは行儀が悪いから気を付けてね。それじゃ」

「鰐中、後でお礼するからね」


 畑中さんはお礼の言葉を言う。僕は「七千円かぁ。痛いなぁ」と思いつつ、家に帰ることにした。


 ◆


 次の日の金曜日。学校に登校し、僕がクラスに入ると、畑中さん達が僕の所にやってきた。


「おはよう! この前はありがとうね、鰐中」

「ううん。畑中さん大丈夫だよ」

「お礼のことなんだけどさ――」


「うちのおっぱい触っていいよ」


(はっ?)


 路香さんの言ったことに僕は驚く。


「はぁ? 何言ってるのよ、寧々」

「自信あるんだけどな。柔らかいよ」

「ちょっと、あーしのワニっち取らないでよ」


 畑中さんが路香さんに強い口調で言う。


「取る? 何のこと? うちの白馬の王子さまに、いろいろしてあげてもいいじゃん」

「良くないって! ワニっちはあーしの王子様なの。取らないで」

「取ったつもりとか無いんだけどなぁ。うち好きだし別に変じゃないじゃん」

「あーしも好きなの! ねえ、ワニっち。あーしと付き合わない」

「えーー! うちが付き合うんだから」


 朝から何が起こっているんだ。よくわからない。


「あーし、〇〇〇〇自主規制〇〇〇〇自主規制平気でできるんだから、〇〇〇〇自主規制プレイだって」

「うちは〇〇〇〇自主規制プレイや〇〇〇〇自主規制プレイもできる」


 二人は言い争いをしている。


「ワニっち、カワイイあーしがいいよね?」

「おっぱいの大きいうちがいいよね?」


「えーっと、黒髪清楚系がいいかな」



( ゚д゚)

( ゚д゚)



 僕は断るための理由を説明すると、二人はポカーンとした。


「あーし具合が悪くなったんで帰るわ」

「うちは保健室で休む」


 二人が教室から出ていく。ふと周りを見ていると、みんなが僕を見ていた。そりゃそうだ。あんな言葉が出てくれば、気になるって。その日は授業に集中できず一日を過ごした。


 ◆


 休み明けの月曜。クラスの中に入ると何やらクラスの雰囲気がいつもと違う。「何だろう? 何かあったのかな?」と思い、自分の机に移動していると、制服の袖が掴まれた。僕は掴んだ人を見ると、おっぱいの大きい黒髪ロングの知らない女の子が――ん?


「おはよ。これどうかな?」


(はっ!)


 よく見ると路香さんだった。


「似合う? 変じゃないかな?」


 どう返答すればよいか悩んでいると、窓際の後ろの席に座っている黒髪の女の子がこちらを見ているのに気がついた。ひょっとして――。彼女が近づいて来る。


「寧々! ワニっちに色気使わないでよ!」

「瑠美、急にどうしたの?」

「どうしたのって、黒髪に染めてワニっちの気を引こうとしているんでしょ!」

「そう言う瑠美もそうじゃん」


 朝っぱらから二人は言い合いをしている。たぶん周りのみんなは見ているのだろう。


「寧々。ここは公平に行きましょう」

「そうね。瑠美」


 彼女達は僕を見る。


「「付き合うならどっち?」」


「うーん。付き合うなら、僕より頭がいい人がいいかな。テスト勉強を教えてもらえるし」



( ゚д゚)

( ゚д゚)



 二人は固まっている。僕は構わずカバンを下ろし、教科書やノートを取り出した。


「おーい。朝のホームルームやるぞ」


 先生が教室に入ってきて、その場の空気はいつもの過ごしている感じに戻った。


 ◇


「ねえ、寧々」

「何、瑠美」

「この前のテスト、点数どうだった?」

「百四十二点」

「五教科で?」

「そう、五教科」

「あーし、百六十点――どうする寧々」

「どうするって頭がいい人が好みなんじゃ、勉強頑張るしかないじゃん」

「むぅ」


 ◇


 放課後、帰り支度をしているとクラスの真面目な委員長が僕の所にやってきた。委員長はいかにも文学少女という感じで、家がお金持ちだ。


「鰐中君」


 委員長に声をかけられる。


「もし良かったら、一緒に帰りませんか?」


 特段断る理由が無かったので、僕は彼女の提案に乗り、一緒に帰ることにした。


「ちょっと待ってね。準備してくる」


 そう言って、委員長は自分の席に戻った。


 ◆


「寧々、これは由々しき事態になったわね」

「瑠美、そうだね」

「委員長は黒髪清楚をとっくの昔にクリア」

「うん」

「学年でも順位が一桁って聞いている」

「うん、このままだと――」

「ワニっちが委員長に取られてしまう」

「そうだね。委員長に取られないために――」

「あーし達、一時休戦ってことで」

「了解。一時休戦で」

「委員長。あーし達、絶対に負けないから!」


 ◆


「鰐中君って彼女とかいないの?」


 学校からの帰り道、僕は委員長にそう言われる。


「いないかな」

「そうなんだ。ねえ、鰐中君って黒髪の女の子が好きなんだよね?」

「そうだね、大和撫子やまとなでしこ派」

「ふーん、そうなんだ。頭のいい人も好きなんだよね?」

「頭が良いっていうか、一緒にいて気が回る人がいいかな。気が付いて助けてくれる感じ」

「そっかぁ。じゃあさぁ」

「ん?」

「あたし、鰐中君の彼女に立候補していいかな?」


「「ちょっと待ったぁぁぁ!」」


 後ろから大声が聞こえたので振り返ると、猛ダッシュで畑中さんと路香さんが来るのが見えた。


「ワニっち、あーし委員長のできない、〇〇〇〇自主規制〇〇〇〇自主規制できるよ。〇〇〇〇自主規制プレイや〇〇〇〇自主規制プレイだって」

「うちはおっぱいで〇〇〇〇自主規制してあげる。責任取ってくれるなら〇〇〇〇自主規制もいいよ。〇〇〇〇自主規制プレイもそうだし、したいことがあるなら言って」


 僕は何なんだこの人達と呆れてしまう。


「畑中さんも路香さんもそうなんだ。あたし鰐中君の為なら全部できるよ」



( ゚д゚)

( ゚д゚)

( ゚д゚)



 僕は委員長の言ったことに唖然とした。何が起こっているんだ。


「鰐中君はね。小さい頃、迷子になった時に助けてくれたの。迎えが来た時にあたしが怒られないように言ってくれたの」


 僕はそんなことあったっけ? と昔の記憶を辿る。ああ、あったな。あの時の子か。高級そうな車が来たことを覚えている。


「その頃から気になっていて、高校に入ってクラスが一緒になって、あぁあの時の人だって嬉しかったの。畑中さんや路香さんのおかげで勇気を持って鰐中君に言えたから、感謝してる」


「こうなったら仕方がない。既成事実を作る! ワニっちホテルへ行くよ」

「委員長、またね」


 両腕を捕まえられ、強引に連れていかれる。この状況に委員長が黙っているはずがない。


「鰐中君は強引じゃない方が好みのタイプなんだからね」



( ゚д゚)

( ゚д゚)



 二人が固まる。僕はこの状況を何とかしなくてはならないと思いみんなに言う。


「みんな仲良くしようよ。とりあえずどこかに移動して落ち着いて話そう」


「じゃあ、ホテルで」

「うんうん。言葉じゃないコミュニケーションは重要」


(何なんだ、この二人は……)


「ねぇ。あたしの家なら、外国の美味しいお菓子あるよ。食べながらいろいろ話さない?」


「委員長。マロンバナナライチグレープクレープってある?」

「大丈夫。作れるよ」


「うちはチョコアマ桃クリームイチゴクレープがいいんだけど。食べれる?」

「うん、それも大丈夫。何ならホワイトサンド抹茶バニラオレンジ蜜柑クレープも作れる」


「よし! 委員長の家で決まり!」


 こうして甘い食べ物を介して三人は仲良くなった。そして四人で遊園地へ行ったり、海へ行ったり、夏祭りにも行った。学校のみんなは物珍しそうに見ていたが、四人でいるのが当たり前になり、僕の高校生活は充実した時間になった。

 そして高校三年生になり大学受験のシーズンを迎える。努力した結果、第一志望に合格し無事にその大学に入学することができた。大学の新入生歓迎コンパでヤリサーの先輩から金髪碧眼巨乳美少女を助けて仲良くなったのは、また別のお話。

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