免許の裏側より繋がりし悪夢

加賀倉 創作

🪪お手元に運転免許証あるいはマイナンバーカードをご用意くださいませ🪪

 どうも、評論執筆が得意な加賀倉かがくら創作そうさくです。


 みなさま、突然ですが……


 こんなものを、見たことがありますでしょうか。


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 1. 私は、脳死後及び心臓が停止した死後のいずれでも、移植のために臓器を提供します。
 2. 私は、心臓が停止した死後に限り、移植のために臓器を提供します。
 3. 私は、臓器を提供しません。
 〈1又は2を選んだ方で、提供したくない臓器があれば、×をつけてください〉
 【心臓・肺・肝臓・腎(じん)臓・膵(すい)臓・小腸・眼球】
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 これは、運転免許証の裏側にある、「臓器提供の意思表示」の欄です。



 臓器移植法の2010年7月17日の改定以来、「脳死」が「人の死」とされ、本人の意思が不明な場合でも家族の承諾だけでも全年齢で臓器提供が可能になりました。


 よって、もし免許証をお持ちの方は、免許証が、死亡時における己の臓器提供の意思についての決定的な判断材料となります。


 日本には、世界には、ドナーを心待ちにしている患者さんがたくさんいます。


 だから、どんな場合でも臓器提供すべき、「1」を選択……


 いや。


 ここでちょっと、立ち止まってみましょう。


 上記の「1」の「脳死後」の部分は、注目に値します。


 脳死判定する側に悪意があったら、脳死でなくとも脳死にされる可能性はゼロではない。


 何が言いたいかというと……


 「医者という立場を利用して、患者を脳死扱いにして臓器を摘出して売り、儲ける」


 そんな可能性が、ゼロではありません。


 この日本という、「平和ボケ」が蔓延る国では特に、ですが、「まさか自分にはそんなドラマや映画のような話は起こるまい」と、正常性バイアスが働いてしまうのは、この混沌とした時代においては、好ましくないと考えます。


 事実、日本においても、宇和島臓器売買事件などがあるように、臓器売買の事例はあります。


 ちなみに、死体(脳死かそうでないかを問わない)からの移植用臓器が回ってくるまで、例えば腎臓だと日本では十年も二十年もかかるらしく、臓器移植希望者レシピエントは、臓器提供者ドナーを心待ちにしています。


 よって、レシピエントの焦りに漬け込んで、不当に臓器を売買する輩が出ても、状況的にはおかしくはありません(倫理的にはどう考えてもおかしいです)。



 ***



 そもそも脳死とは何なのか。

 どのように脳死は判定されるのか。


 これらについて、脳死と似た言葉である「植物状態」、これと脳死を比較しながら、見てみます。



 【脳死】

 脳幹(呼吸・循環・血圧・心拍など最も基本的な生命維持機能を司る部分)を含む脳全体の機能が失われ、自力では、生物として機能しない状態。当然、触れたり環境を変えたりしても、それら刺激に対する反応は示さない 。そして脳は機能停止故にスライムのように溶け、元に戻すことはできない 。



 【植物状態】

 大脳の機能障害により、「覚醒」していない状態 。ただし、脳幹(基本的生命維持の司令塔)の機能が無事であるため、人工呼吸器に頼らず自分で呼吸ができる場合が多く、薬物治療やリハビリによって回復の可能性がある。



 上記二つを比較してみると、脳死の方が植物状態よりも、「回復の見込みの有無」という点で、遥かに重い状態であるとわかります。


 そして、日本臓器移植ネットワークhttps://www.jotnw.or.jp/faq/detail.php?id=25#:~:text=脳死での臓器提供,は行われません%E3%80%82によりますと、「脳死での臓器提供を前提とした場合にだけ法的脳死判定が行われます。心臓が停止した死後に腎臓・膵臓・眼球を提供する場合や、臓器を提供しない場合は、法的脳死判定は行われません。」ということらしいです。


 つまりは、脳死判定は、「臓器提供の意思があることありき」で行われる、と解釈して良さそうですね。



 ***



 免許証の裏側の臓器提供意思表示の話に戻ります。


 脳死は、回復見込みなしであることから、法的にも「人の死」と扱われている。

 植物状態は、回復の見込みありなので、生きている。


 病院に運ばれてきた昏睡状態の患者が、この二つの似て非なる状態、いずれに該当するか見極めるのは、医者が行います。


 もちろん医者なら誰でもいい、というわけではありません。


 厚生労働省の『法的脳死判定マニュアル』https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/noushi-hantei.pdfによると、「脳死判定は、脳神経外科医、 神経内科医、救急医、麻酔・蘇生科・集中治療医又は小児科医であって、 それぞれの学会専門医又は学会認定医の資格を持ち、かつ脳死判定に関して豊富な経験を有し、しかも 臓器移植にかかわらない医師が2名以上で行うこと。」とあります。


 もし、〈臓器移植にかかわらない医師が〉という部分が、何らかの理由で抜け落ちたとしたら……


 脳死判定が臓器売買ビジネスに繋がりかねません。


 臓器売買事件は、ごく稀なものではなく、現実に、複数、起こっています。


 戦争

 難民

 誘拐

 人身売買

 買われた人はの奴隷に

 死んだあるいは使い物にならなくなったら臓器摘出

 そして、臓器売買。


 信じられないような残虐非道な話ですが、例えばそれは今、ウクライナで起こっています。


 誤解を恐れずに言うと、そのような蛮行を、プーチンとトランプをはじめとする、世界の多極化を受け入れている陣営が、阻止せんと奔走しています。


 日本には、資源大国ウクライナのような、悪魔のような人間にとっての「旨み」的要素が、多分にあります。



(ヒントは、好立地、都市鉱山、海底資源、メタンハイドレート、従順で勤勉で温厚で受動的で知能指数や基本リテラシーは高いが真の知恵を欠いているという洗脳しやすい国民性、などです)



 臓器提供の意思表示。


 これは想像以上に、私たちの運命を左右する要素かもしれません。


 以上、愛国者加賀倉創作による、日本国民の生存確率をほんの少しでも上げるための、講釈でした。

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