世、妖(あやかし)おらず ー白々しい石ー

銀満ノ錦平

白々しい石


白々しい…。


私の庭に佇んでいるあの白く白く大きい石。


とてもでかく私の身長より大きい。


だからでかいという表現をしたのだが…。


白々しい…。


雨の日も嵐の日も晴天で真夏の日も冬で大雪が積雪していても…あそこに佇んでいる。


白々しい…。


私は知っている。


あの石は…。


動いていることを。


いつも庭を離れて私の部屋を覗いていることを。


白々しい…。


態々、バレないように見せるために移動したあとも消して私が起きたのを見計らって庭でジッとしている。


白々しい… 白々しい…




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

世、妖(あやかし)おらず ー白々しい石ー 銀満ノ錦平 @ginnmani

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画