〈終了しますか?〉
ギッ……ギッ……
古い家の中で、苦しげに木が軋む。夕日は完全に沈み、明かりのない室内は真っ暗だ。
それでもかろうじて、暗闇の中で動くものが見えた。
ゆらゆらと、ゆっくりと。木の泣き声に合わせて、大きな何かが揺れる。
色褪せた畳を染める汚物。その上を辿ればだらりと伸びた脚があった。制服のスカートを履いて、上半身は紺色のカーディガンを着ている。
不自然なほど長く伸びた首、苦悶に歪んだ顔。
その死に顔が、にったりと笑う。
〈終了しますか?〉
――あなたも、その命を。
終了しますか? 新菜いに||丹㑚仁戻 @nina_arata
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