第2話 魔法?まずは体力作りだ
アルムード王国王都中央教会から帰ってきた次の日から固有スキルの訓練は始まった
といっても「魔法?まずは体力作りだ元の体ができてなければ使えるものも使えん」
って父上が言ったから基礎的な部分の訓練している。
ゼラーン家は領地を持たない唯一の公爵でアムールド王国の剣といえるほどの武力で成り上がってきた家系だからか訓練に抜かりはない、祖父も父もした訓練を5人も取り入れている。
1日の始まりは、朝食前に走り込みだ儀式で分かった能力をもとにして2つのプランが立てられている。
魔法系の能力が適正が出た、ホルスとユースは1週2キロ近い家の周りを4周する。
戦闘系の能力が出た、レイシオとアイリスは6週する、僕は魔法系だったのに何故かレイシオとアイリスと一緒に毎日6週走っている。
「「「ぜぇぜぇ」」」
「いや~三人ともはやいねぇ」
「そうですね、はいお水です」
早く終わったホルスとユースが水を持ってきてくれる、「魔力を使って身体強化を
すればそれほど大変ではない」って父上は言っていたがそんなものはまだ使えない。
訓練が終わるとやっと朝食の時間、朝食はメイドが作ってくれるので普通においしい
その中でも母上が作るデザートが何よりも楽しみなのだそれのために5人は朝から
走っているといっても過言ではない。
朝食が終わると次は勉強だ領地がないといえど貴族であることに変わりはなく
アムルード王国の剣でもある、ゼラーン家の嫡男として学がないと公爵が笑われることになるため。真面目に勉強に取り組むようにしている。
「は~い、テストかえしますよ~」
勉強を教えてくれるのは、眼鏡をかけた母上のディシア・ゼラーンはどこかの魔法学園を首席で卒業したらしい。
「セトス、81点」
「ホルス君、82点」
「レイシオ君52点」
「アイリスさん92点」
「そして、ユースさん100点素晴らしいわ」
「あっ、ありがとうございますたまたまですぅ。」
「謙遜はよくないよ、ユースさん4回連続100点は偶々じゃないから」
「あっ、レイシオ君後で補修するからね~。」
いつものユースの点数は置いといて、1点しか勝ってないホルスが煽ってくるし
レイシオが遂に50点前半に突入したほうが大変だ後で復習する時手伝ってやろう。
最後に空いた時間で固有スキルの練習をする、自分の中にだけあるマニュアルも
存在しない魔法だから自分と向き合うことが大事らしい。
これが普通の一日だ。
◆
~3か月後
3か月間毎日繰り返し練習をすると、体力がつき始めて魔力の扱いも慣れ始めた
「次、6週目で~す!」
ユースが走っている3人に伝えると、3人のギアがさらに上がる。
「スーウ、っふ」
肺に空気と一緒に空気中の魔力の粒を吸い込み、意識して足に魔力を使うことで
疑似的な身体強化魔法を使う。
「いや~、3か月前よりだいぶ早くなったね。」
「まあ、3か月も毎日やってればな。でも、
「さすがに僕は魔法めちゃくちゃ使ってるからね、それに僕よりユースの方がすごいよ。」
ユースは足元に氷を張ってから火魔法で溶かして滑って4周する。
初めて挑戦していた時は、魔法の制御がうまくできずに転んでいたが、流石全魔法に適正があるからか今ではお手の物だ。
ちなみにユースの方がすごいと言ったホルスは空飛んで4周してる。
「十分、僕よりすごいだろ。」
闇魔法適正があるのに、走ってる僕よりすごいことに違いはない。
「風魔法のことを調べてた時に闇魔法も調べてみたけど、移動に使えそうな魔法は
これといって無かったかな~。」
「ん~そっか、なんかありがとな。」
やっぱこいつ優しいんだよな。
朝食は3か月前から特に変わらないが、母上のデザートはちょっと豪華になった
ケーキのイチゴが1個から2個になったくらいの微々たるものだったが全員喜んでいた。
「は~い、テスト返しますよ~」
眼鏡が、違和感じゃなくなった母上から今日もテストが返される。
「はい、セトス89点」
「ホルス君87点」
「レイシオ君65点」
「アイリスさん94点」
「そして、ユースさん100点流石ね」
「ありがとうございます、た「偶々じゃないわよね素晴らしいわ。」はぃ・・。」
最近になって母上がユースの謙遜する癖をやめさせようとしていること以外は、全員が真面目に授業を受けているので良いことだけだ。
固有スキルについては、ホルスやユースレイシオが安定して発動できている。
アイリスは3人のアドバイスで不安定ながらも発動できているが、僕だけが発動
できたことがない。
訓練後の空いた時間で【
聴こえる以外何も出来ない。
「応えろ【
ホルスは【シルフ】を発動させると、風の声が聴こえるらしいからやり方は
間違っていないと思うが、やはり不安が募る。
「はぁ・・」
「セトス坊ちゃん、お父上様がお呼びです。」
「・・はい」
父上は1か月前からアルムード王国の東部の戦場に向かい、今日帰ってきたばかりで朝から姿を見ていない。
メイドに連れられ、父上の部屋に入ると椅子に座った父となんで呼ばれたか
わからない様子のアイリスがいた。
「おお、セトス身長伸びたか?」
「いえ、あまり変わってないとおもいますが。」
「じゃあ髪切ったか?」
「それで、呼ばれた要件とは何でしょうか?」
長引きそうと感じた僕は本題を聞いた
「おお忘れてた、私も参加するパーティーに二人とも同行してもらうことに
なった。」
「「はぁ?!」」
「何をそんなに驚いている?少し早いが問題ないだろう。セトスは公爵の嫡男で
アイリス嬢は元は参加する資格は持っていた。」
「ですが、元は参加する資格があったとしても今は」
アイリスが苦痛を伴う顔をしながら、反対した
「新たな出会いは新たな自分を知る一歩だと思うのだがな。」
「!」
セトスがこの言葉に反応する。
「アイリス嬢私はね、儀式にも行けたこの調子で過去を振り切るいい機会にもなるかと思っているのだよ」
「しかし」
まだ、乗り切らないようなアイリスにダリオウスは続けて
「今回はそこにいる、頼もしそうな
「お嬢様、不束者の身ですが。お嬢様をお守りさせていただけないでしょうか?」
膝をつき、手を取りながらセトスは言い放つ
「っそこまで言ってくれるのなら」
「はい、この命に代えてでもお嬢様をお守りします。」
どこか芝居がかりながらセトス誓う
「では、どうするのか聞かせてほしいな。」
二人のやり取りを聞いていた、ダリオウスは満を持して聞く
「「そのパーティーぜひ同行させてください!」」
「ふむ、日程は後日伝える。」
ニヤッと笑った父の様子に二人はまだ見ぬ貴族のパーティーに不安と期待を募らせて日々を過ごすのだった。
●
諛言です。一話と二話どっちもちょっと引っかかったので少し変えました。
王国に嫌われている幼馴染5人、才能と努力で王国を支配する。 諛言 @yugenn
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