私、国を裏切ることにした。

少女ミラは、男性ばかりが優遇され、女性は家から出られないことに不満を持っていた。
物心ついた時には、この世界を変えるべく、元から多い魔力量を生かして、初の女勇者を目指す。

しかし、勇者試験では、一言も話すことができず、顔を見ただけで門前払い。

そして勇者になり、ミラを嘲笑う少年。
周りが全員少年の中、一人だけ少女のことを馬鹿にするようなニュースが流れてしまい、ミラは絶望した。

もういやだ。女というだけで、なんでこんなことに。

――しかし、逃げ込んだ森でミラは一人の人物に出会って……。