執行少女と懐中時計

学園国家シキ。四つの学園、その生徒会から成り立つ国には、執行部と呼ばれる治安維持組織が存在した。
その中の一つ、冬雪学園の生徒会の執行部に所属する一年生ヒイラギは、昔に出逢った執行部長を名乗る、仮面を被った白い長髪の少女に憧れて執行部へと所属することとなる。しかし、誰に聞いても、どの資料を見ても、執行部どころかこの学園の歴史にも、白髪の執行部長は存在しなかったのだ。
それでも諦めず資料を見漁り、執行を続ける日々を送っていた。そんなある日、ヒイラギは『懐中時計を探してほしい』とだけ書かれた差出人不明の手紙と、懐中時計を持った少女の写真の入った封筒を受け取ることになるのだが……。

懐中時計を巡る、異世界ファンタジー×ミステリーがここに開幕する。