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概要
──俺に、愛される覚悟をどうか。 これは、しあわせに至る日々への前日譚
燃え盛る天高く聳え立つ塔には、火群の魔女が住む──
炎を操り周辺の大地一帯を荒野へと変貌させた厄災の魔女の正体は、魔術師に捕らえられたただの少女であった。
生まれつき火の魔力を宿す火群は、そばにいる者に祝福を与えるという。
強欲な魔術師は病で死に、かけられた呪いのせいで逃げることも叶わず、今やひとり塔の中で誰かが殺しに来てくれることを願う日々。
そして終焉は、訪れる。
雪の魔力を宿す瑞花の青年は、火群の少女の前にひざまづく。
「きみは、魔女じゃない。これから、俺がきみとともにいてそれを証明する」
──とりあえず、旨いモンでも食いにいきましょ?
そう笑った青年の手を、少女は長い長い時間の果てに、ゆっくりと取った。
これは、前日譚。
伝承では袂を別った火群の民と瑞花の民の、騎士と少女の、
炎を操り周辺の大地一帯を荒野へと変貌させた厄災の魔女の正体は、魔術師に捕らえられたただの少女であった。
生まれつき火の魔力を宿す火群は、そばにいる者に祝福を与えるという。
強欲な魔術師は病で死に、かけられた呪いのせいで逃げることも叶わず、今やひとり塔の中で誰かが殺しに来てくれることを願う日々。
そして終焉は、訪れる。
雪の魔力を宿す瑞花の青年は、火群の少女の前にひざまづく。
「きみは、魔女じゃない。これから、俺がきみとともにいてそれを証明する」
──とりあえず、旨いモンでも食いにいきましょ?
そう笑った青年の手を、少女は長い長い時間の果てに、ゆっくりと取った。
これは、前日譚。
伝承では袂を別った火群の民と瑞花の民の、騎士と少女の、
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