概要
おとぎ話と賢者の鏡 〜白雪姫Ver.1
あのおとぎ話を斜め上から描いてみたら、別の陰謀が見えてきた?
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!魔法の鏡が映し出すのは美か真実か。その問いに秘められた深い物語
丸山令さんの「そして おとぎ話が始まる」は、魔法の鏡を巡る試験という幻想的な舞台で、人間の価値観や策略が緻密に描かれた作品です。この物語の魅力は、ただ美しさや真実という普遍的なテーマを扱うだけやなく、その背後にある人間関係の機微や国同士の微妙な力学を織り込んでいるところにあります。
主人公である鏡の一人称視点で進む物語は、冷静な語り口ながら、どこか孤独や切なさを伴う情感があり、読者を独特の世界観へと引き込んでくれます。特に、宰相の冷徹な策略やヴァルディマーの孤高の錬金術師としての矜持が印象的で、それぞれのキャラクターが抱える苦悩や信念が胸に迫ります。
また、「おとぎ話が始まる」という一文…続きを読む