1/9 タイトルを考えよう


 早速、本日の更新分のお知らせです。


・『日常キリトリ線』より「第168話 火花を刹那散らせ 二、本番三分前」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881796766/episodes/16818093091861309971


  映画で初主演を務める竹見李卯りうは、女剣士役として全力を尽くしていた。一方、彼女と戦う小坂木吉きよしは、これから踏み台にされるかのようで、不満を持っていた。二人が本番、初めて本気で刃を交える瞬間、誰も予想できなかった化学反応が起こる。

 全四話分を、四日間に分けて掲載する予定です。二話目は、木吉の目線、あらすじの二行目に当たるところです。


 さて、昨日も書きましたが、こちらは元々、二〇一八年度の私主催の同題異話のタイトルでした。ですが、同題異話をする以前から、この話自体は、アイディアとしてありました。

 そのアイディア時のタイトルは、「火花を散らせ」でした。そうです。「刹那」が入っていません。しかし、タイトル自体はこのまま変えずに、タイトル提供として発表する予定でした。


 それが、「このままでいいのか?」と思い返したのが、七月三十一日。つまりは、七月最後の日、明日から八月の同題異話がスタート、という瞬間でした。「このタイトル、ストレートすぎるんじゃないか?」と。

 私一人だけが使うタイトルだったら、別に「火花を散らせ」だけでもいいのです。ただ、この場合は同題異話として、このタイトルから色んな物語を募集するわけですので、もうちょっと、ひねりが必要だと考えました。


 一度決めていたタイトルをですね、もう一度洗い直すのですから、七月三十一日の夜に、めちゃくちゃ考えましたよ。しかも、同題異話は同じ助詞を使ってはいけないという縛りを自分に課していましたのでね、もう決定している他の助詞は使えません。自分で自分の首を絞めちゃっているいるわけですね。

 何とか、「刹那を入れよう!」というまでは漕ぎつけましたが、その「刹那」をどこに入れるのかが問題です。最初に出てきたのは、「刹那火花を散らせ」でしたが、これもまたストレートすぎて、洗い直した意味なんじゃないかと思いまして、もっとへんてこな、違和感のある所に入れてしまえと、「火花を」と「散らせ」の間にねじ込みました。


 考えてみれば、私、違和感のあるタイトルが大好きなんですよね。『死神の精度』とか『地獄変』とか『すべて真夜中の恋人たち』とか『ぼくの死体をよろしくたのむ』とか。ちなみに、タイトルだけで一番好きなのは、『あるいは牡蠣でいっぱいの海』です。これだけ見たら意味不明ですよね。

 本棚に並んでいて、目にしたときに、「何これ!」と思わず手に取ってしまうようなタイトルが本当に好きです。拙作もそのようなタイトルを目指しています。同題異話然り、『日常キリトリ線』然り。


 とまあ、なんやかんや、長くなりましたが、あと二つで「火花を刹那散らせ」の連続掲載もおしまいです。次は肝いりの「本番」シーンですので、よろしくお願いします。では。
















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生きろ!カクヨムコン10奮闘記 夢月七海 @yumetuki-773

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