それは妖精の悪戯と言うにはあまりにも残酷で。

雪が降るたびに周囲の皆、恋人の沙羅でさえ、記憶を失ってしまう。それにより新奈が味わうことになる狂いそうなほどの孤独感を綴る文章は澄んだ美しさがあり、雰囲気に飲み込まれます。
雪が降るたびに「ああ、また皆が忘れてしまう」と悲しくなり、新奈に感情移入できました。
雪のたびに失われる記憶。村の皆が強く信じている雪の妖精。その謎が明かされるとき、新奈は救われるのでしょうか。とても気になります。

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