幸せか不幸か──現実か妄想か、全ては自分次第なのかもしれない

非常に考えさせられる名作でした。
最初から最後まで人の幸せという、普遍的かつ重厚なテーマが、読みやすい文章で綴られてあります。
暗喩も多いので、読まれる方は頭を使う覚悟で（ちゃんとエンタメ性もあります）。
しかも作中での、現実と夢の境界も曖昧……『資格』のくだりは本当に考えさせられました。

『10人読めば10人違う解釈をするのが純文学だ』と私事ですが、昔の恩師に言われた事を思い出しました。