タイトルでもう、グッと心が掴まれます。
言わずもがな、ウェブスターの小説「あしながおじさん」のパロディ。オリジナルのこのタイトルをもじって「あしみじかおじさん」と口にしたことのある人、結構世の中にいるんじゃないでしょうか。
そして、実際にそれをやっている本作。これだけでもう、読んでみたくなります。
ある日、影で見た姿が「亀のように足の短い」ように見えた人物。
その人物が施設にいる主人公を支援してくれるという。
オリジナルの「あしながおじさん」を読んでいる方なら、「正体は〇〇な人で、最終的には主人公と~」という感じが思い浮かぶと思います。
果たして本作において「あしみじかおじさん」の正体はどのようなものとなるのか。
原典となる作品があるからこそ、最終的な「着地」をどのようにするのか。そこに焦点が向かうのがポイントです。
主人公の性格や一人称の地の文も楽しく、序盤からすいすいと引きこまれて行きます。
果たして、彼女にはどんな未来が待っているのか。