第19話 街でデート

 待ってましたの収入。

 『突然異世界転移した俺は……』、44PV、☆0個。

 『奇跡の倉』、1,976PV、☆5個。

 獲得、2,020リワード、☆5個。


 今回は普通。

 まあ、これぐらいあれば日用品は買える。


 ガチャ行ってみよう。


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https://kakuyomu.jp/users/455834/news/16818093091718524077

 トイレットペーパーじゃな。

 まあ、あって腐る物でもない。

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 うん、ハズレか。

 まあ、必要な物だけど。

 前に貰ったのがまだかなり余っている。

 今日、ケーキに愛の告白を書くのにエンリコの所へ行かないといけない。

 手土産にトイレットペーパーを持っていくか。

 そうしよう。


 コメントは1つ。

 街に行くついでにデートはどうかだって。

 うん、良いかも。

 ウインドーショッピングが良いらしい。


 転移の魔道具の上に立ち、魔力を流して起動する。

 一瞬で風景が切り替わった。


「リリコット、おはよう」


 挨拶するとしばらくして寝室のドアが開いた。


「おう、街に来るなんて珍しいな」

「まあエンリコにちょっと用があってな」

「その背中に背負っている奴を納品するんだろう」

「ああ、そうだ。それでその、その後、街を二人で歩かないか」

「まあ、そういう日があってもいいか」

「3時のデザートは期待しててくれ。美味い物を出すから」

「甘いのも嫌いじゃないぜ」


 エンリコの店に行くと開店準備中だった。


「いらっしゃい」

「これ手土産」


 トイレットペーパーを渡す。


「これは何でしょうか?」

「トイレの葉があるだろ。あれの代わり」

「何で出来ているのでしょうか」

「木から作られている。植物紙だな」

「贅沢ですね。貴族に贈っても喜ばれそうです」


 まあ、葉っぱとは雲泥の差がある。

 来たばかりの時はトイレに木が生えてて、最初何か分からなかった。

 少し考えて分かったけど、使い心地の悪さに少し絶望したからな。


「ちょっと二人だけで商談したい」

「何ですかね。金の匂いはしませんが良いでしょう」

「リリコット、時間は掛けないから少し待っててくれ」

「おう」


 エンリコの店の応接室に入る。


「恋人がいてだな。愛の告白の品を贈りたいらしいんだ。俺が頼まれたんだけど、お菓子に文字で愛の告白を書きたい。どんな文句を書いたらいいかな。文字を教えてくれるとありがたい」


 エンリコは少し考えるとニヤニヤした。

 分かってますよと言いたげだ。


「麗しいあなたは私を照らす月のようです、願わくば私の心を明るくして下さいと言うのはどうですか?」

「良いかもね」

「紙に書きますね」


 エンリコに情熱的な愛の告白の文句を教わった。

 よし、ミッションをひとつクリア。

 気分が良い。

 そうだ。

 面ファスナー作成スキルが☆100個で取れる。

 取ってしまおう。


「お礼と言ってはなんだが、こんなのが作れる。【面ファスナー作成】」

「ふむ、これはどういった物ですかな」


「ほら合わせるとくっ付く。少し力を入れると剥がれる」

「ふむふむ、不思議ですな」

「衣服に付く草の実があるだろう。あれの形状を模してある」

「ほう。そういうことなら妖術とか言われないで済みますな」

「あまりリリコットを待たせてもなんだから、行くよ」

「愛の言葉がリリコット様に通じると良いですな」


 ばれてーら、まあ、俺の交友範囲から考えたらそうなるか。

 エンリコの店から食事を持って来てくれるのは男だからな。

 消去法でいけば答えは出る。


 俺は照れ隠しに片手を少し上げてから部屋を出た。


「待たせたな」

「いいや、それほど待ってないぜ」


 二人して、道を歩く。

 ガラスのショーウインドーが入った店などないが、店頭に色々な品物が展示してある。

 異世界らしいというべきだろうな。

 何に使うか分からない物も多々ある。


 リリコットに尋ねても知らんということがほとんどだった。

 たぶん職人が使う道具なんだろうな。

 服屋の数が思ったより少ない。

 あっても古着屋だ。

 お洒落な感じはしない。


 定食屋の数が多い。


「食い物屋が多いな」

「地方から出稼ぎの若い男が集まっているからな。料理をしない奴が多いので、定食屋が多い」


 色気のない会話だな。

 服に使うボタンだとかを扱う店があった。

 リボンも計り売りしている。


「リボンを贈りたい」

「あたいが使っている場面を想像できるか」

「ええと、髪の毛は短いし。うん、剣とかに付けたら」

「ああ、柄にヒラヒラ付けておくのか。血で滑りそうになったら固定するのに使えるな」


 ぜんぜんロマンチックではないが、リリコットらしい。

 リボンを買ってリリコットの大剣に付けられた。

 風になびくリボンが何となく恰好良い。

 乙女らしさなどない。

 まあ、良いんだけど。


 色々な店を冷かして歩いた。

 昼飯は買い食いだった。

 そして、3時休み。

 喫茶店があったので入った。


 いでよ誕生日ケーキ。

 2500リワード。

 チョコの板に、文字を書く。

 書いているうちにリリコットの顔は少し赤くなったように思う。

 成功だな。


「さあ、召し上がれ」

「おう」


 愛の言葉が書かれたチョコから豪快に食われた。

 恥ずかしかったのかな。


「どう?」

「美味い菓子だ。今まで食べた菓子が泥団子に思える」


 愛の告白に対する返事は?

 それを聞きたかったのに。


「気にいってくれて嬉しいよ」


 リリコットの頬っぺたに付いた生クリームを俺は指で拭って口に入れた。

 我ながら気障な真似をした。

 こういうのはイケメンがするから決まるんだ。


「なっ、なにを」

「クリームが付いていたから」


「クウネル、顔が赤いぞ」

「そう言うリリコットもな」

「辞めよう。こういうのはあたいらしくない」

「でも悪くないだろう」

「まあ……」


 リリコットは照れ臭いのかケーキを凄い勢いで食べ始めた。

 今回の企みは上手く行ったと思う。


 帰りにエンリコの店に寄る。


「面ファスナー、凄いですな。お針子に見せたらその食いつきようと言ったら」

「まあな、俺の生まれた所では、色々な物に使われてたからな。服に始まって靴やバッグ。ヘルメットとかにも使われてたな。防具なんかにも使えるだろう」

「それは凄いですね」


 今日は充実した日だった。

 歩きまくって疲れたけども。

 今夜は良く眠れそうだ。

 それともリリコットを想って、悶々とするのかな。

 青少年でもあるまいし、たぶんぐっすり眠れるはず。


 軽く飲んでから寝よう。


――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 ☆獲得5個。

 獲得スキル、面ファスナー作成☆100。


 ☆残り20個


今回の収支:

 収入

 2,020リワード

 ジッパー卸し、52,980イール


 支出

 面ファスナー見本、100リワード

 ケーキ、2,500リワード

 ウイスキー、1,990リワード

 食べ歩き、1,580イール

 魔力、6,000イール


 残金

 137,753リワード

 2,089,400イール


 銀のたわし

 0個


次の分岐:


 遭難した冒険者が来た?


 ①実は山賊の手先

 ②実は指名手配犯

 ③実は逃亡奴隷


 コメントでどれが良いか書いて下さい。

 1/10日の午後2時締切です。

 同数は作者の都合で決めます。


ガチャ:

 ガチャは本作『突然異世界転移した俺は、小説投稿サイトの力でスローライフする』の♡10個毎のノーマルガチャ、☆100毎のスペシャルガチャ、PV1000毎のリワードガチャになります。


 異世界ファンタジーの週間ランキングの下一桁でガチャを回します。

 一日のガチャ権利が2個になったら、二桁目で。

 権利が3個と4個の場合、月間ランキングで、それ以上は年間と、累計で。



ノーマルガチャ:あと♡9個

 ⓪ 銀のたわし

 ① 10リワード

 ② 100リワード

 ③ 1000リワード

 ④ 従魔用、氷弾スキル

 ⑤ 従魔用、炎息吹スキル

 ⑥ 従魔用、石綱拘束スキル

 ⑦ 従魔用、誘導雷撃スキル

 ⑧ トイレットペーパー

 ⑨ 銀のたわし


スペシャルガチャ:あと☆55個

 ⓪ 従魔用、超身体強化スキル

 ① 従魔用、残機スキル

 ② 従魔用、幸運スキル

 ③ 従魔用、強奪スキル

 ④ 従魔用、竜化スキル

 ⑤ 従魔用、石化息吹スキル

 ⑥ 従魔用、神威スキル

 ⑦ 従魔用、再挑戦スキル

 ⑧ 従魔用、霧化スキル

 ⑨ 従魔用、十秒無敵スキル


リワードガチャ:あと131PV

 ⓪ 銀のたわし

 ① リワード獲得1.1倍

 ② リワード獲得1.2倍

 ③ リワード獲得1.5倍

 ④ リワード獲得2倍

 ⑤ リワード獲得5倍

 ⑥ リワード獲得10倍

 ⑦ リワード獲得100倍

 ⑧ トイレットペーパー

 ⑨ 銀のたわし


 ランキングのスクショ撮って、近況ノートにあげます。


名前:丸太・喰寝

レベル:52

魔力:6891/13520

スキル:

 [ ]カクカクⓘ

 砂鉄集めⓘ

 製鉄ⓘ

 調理器具作成ⓘ

 ゴミ箱ⓘ

 精肉ⓘ

 ノコギリⓘ

 木材作成ⓘ

 家改築ⓘ

 裁縫道具作成ⓘ

 食器作成ⓘ

 家具作成ⓘ

 ジッパー作成ⓘ

 面ファスナー作成ⓘ


名前:オッコト

レベル:52

魔力:15061/16224

スキル:

 火炎竜巻ⓘ

 炎鎧ⓘ

 氷壁ⓘ

 絶対零度吹雪ⓘ

 炎爪ⓘ

 植物拘束ⓘ

 照明ⓘ

 芽吹大砲ⓘ

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突然異世界転移した俺は、小説投稿サイトの力でスローライフする~📘読者参加型ファンタジー小説!!お祭り気分で参加しませんか!!~ 喰寝丸太 @455834

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