第6話 真実の扉
森川英子の実家は、郊外の静かな住宅街にひっそりと佇んでいた。住む人がいなくなった家は長い間放置され、庭には雑草が伸び放題で、窓枠にはひびが入っている。その光景は、彼女が背負い続けた秘密の重みを物語っているようだった。
芹沢孝次郎と斉藤警部補は玄関の鍵を開け、中に入った。薄暗い室内には古い家具や写真立てがそのまま残されており、どこか哀愁を漂わせている。壁には家族写真が飾られていたが、その写真の中の森川英子は、まだ夫と息子と共に幸せそうな笑顔を浮かべていた。
「ここが彼女の原点だな。」斉藤が写真を見つめながら呟いた。「この家に、彼女が隠していた何かがあるってことか。」
「ええ。」芹沢は部屋の奥を見渡しながら答えた。「真実を映す鏡が彼女の心を縛り付けていたのなら、その答えがこの場所に隠されている可能性は高い。」
二人は手分けして部屋を調べ始めた。書棚や引き出しの中には彼女の持ち物や、読み古された本が雑然と並んでいる。だが、特に目を引くものは見つからなかった。
芹沢が寝室のクローゼットを開けると、奥に古びた木箱が置かれているのを見つけた。箱には鍵が掛かっていたが、古くなった金具を工具で外し、蓋を開けた。中には彼女が書いた未送信の手紙と、新聞記事の切り抜きが収められていた。
芹沢は手紙を手に取り、内容を読み上げた。
「あの日、影が私を見ていた。夫を守りたかった。ただ、それだけだった。それが全てを壊した。私は影に追われ続ける。」
「影……?」斉藤が眉をひそめた。
「彼女が鏡に映る自分の姿を『影』として捉えていたのかもしれません。」芹沢は冷静に分析した。「影は彼女にとって罪の象徴だったのです。」
次に新聞記事を手に取ると、20年前の事件に関する短い記事が記されていた。その記事には、**「倉庫での違法取引に関与したとされる関係者として村岡一樹という男が浮上している」**と記されていた。
「村岡一樹……この男がもう一つの鍵だ。」芹沢は静かに呟いた。
手紙と記事を分析した芹沢は、森川英子が20年間隠し続けた秘密が、この「村岡一樹」という男に繋がっていると確信した。
「高木だけじゃない。事件には第三者が関わっていた。」芹沢は手帳にメモを取りながら続けた。「彼女が『影』と言っていたのは、自らの罪と同時に、この男の存在だったのかもしれません。」
「こいつを見つければ、事件の全貌が明らかになるってことか。」斉藤が真剣な表情で言った。
「その通りです。村岡一樹――彼が20年前の真実を知る最後の人物でしょう。」芹沢は手紙を慎重に折りたたみ、木箱に戻した。「次に行くべき場所が見えてきました。」
芹沢と斉藤は森川英子の実家を後にし、警察署へと戻った。村岡一樹の居場所を特定するため、過去の記録を洗い直し、さらに情報収集を進める必要があった。
「影が再び動き出している以上、村岡が真実を語らない限り、この事件は終わらない。」芹沢は決意を固めるように言った。
外は夕暮れに差し掛かり、家々の窓から漏れる明かりが温かさを漂わせていた。しかし、その光景とは裏腹に、芹沢の胸中には暗い影が深く落ちていた。
森川英子の手紙と新聞記事から浮かび上がった名前、「村岡一樹」。芹沢孝次郎と斉藤警部補は、この男が20年前の事件の核心を握る人物であると確信した。警察署に戻った二人は、村岡の現在の行方を突き止めるため、過去の記録や最新の情報を洗い直し始めた。
斉藤が警察データベースで村岡の記録を検索すると、いくつかの手がかりが浮かび上がった。
•村岡一樹の経歴
・20年前、倉庫を拠点に違法取引を行っていた運送会社の一員。
・事件後、高木徹也と決別し、所在不明となる。
・直近の記録は5年前に小さな工場で働いていたものの、その後再び行方不明。
「こいつは完全に足を洗ったとは言えないな。」斉藤が画面を見つめながら呟いた。「消えたというより、逃げて身を潜めている可能性が高い。」
芹沢は静かに頷いた。「彼が高木と共に事件を隠蔽した張本人であるならば、真実を知っているのは間違いないでしょう。ただし、その真実を語る覚悟があるかどうか……。」
その時、別の刑事が新たな情報を持ってきた。「村岡一樹について、最近目撃情報がありました。郊外の廃工場に何度か出入りしているという話です。」
「廃工場?」斉藤が地図を覗き込む。
「はい。元々は運送会社の倉庫だった場所ですが、今は使われていません。ただ、近所の住民によれば、深夜に人影が出入りしているとのことです。」
芹沢が地図を見つめ、低く呟いた。「それは事件の舞台となった場所と一致します。彼が再びそこに戻ったということは、過去と向き合う覚悟があるのか、それとも……まだ何かを隠そうとしているのか。」
夕刻、二人は郊外にある廃工場へ向かう準備を整えた。村岡が潜んでいる可能性が高いその場所に、20年前の真実を追う鍵が隠されていると確信していた。
車の中で斉藤が話しかける。「芹沢先生、これが本当に事件を終わらせるための最後の手がかりだと思うか?」
芹沢はハンドルを握る手を少し強くしながら答えた。「村岡一樹が何を語るか次第です。ただ一つ確かなのは、森川英子が影を恐れ続けた理由、その全てが明らかになるということです。」
車の窓から見える景色は次第に暗くなり、遠くに工場のシルエットが浮かび上がってきた。その廃工場はまるで時間が止まったように静まり返り、入り口には錆びついた門が無造作に開かれていた。
工場内に入ると、埃っぽい空気が充満し、天井から差し込む夕暮れの光がわずかに足元を照らしていた。無造作に積み上げられた木箱や古びた機械が散乱し、静寂の中にわずかな物音が響いている。
「誰かいるな。」斉藤が低い声で言った。
芹沢は慎重に周囲を観察しながら、声を掛けた。「村岡一樹さん、話を聞かせてください。20年前の事件についてです。」
奥から微かな足音が聞こえた。やがて現れたのは、痩せた中年の男――村岡一樹だった。彼は疲れ切った表情で二人を見つめ、低い声で言った。
「……俺を追ってきたのか。」
「私たちはあなたを責めるために来たのではありません。」芹沢が穏やかに話しかけた。「ただ、森川英子さんの死と、20年前に起きた事件の真相を知りたいだけです。」
村岡は目をそらし、壁にもたれかかるように座り込んだ。「もう逃げられないのは分かってる。だが、あの事件のことを話すのは……簡単じゃない。」
「何を恐れている?」斉藤が詰め寄った。「高木徹也は逮捕されている。もうお前に危害を加える者はいない。」
村岡は少し間を置いて答えた。「高木だけじゃないんだ……。あの事件の本当の重みを知ったら、誰だって黙っていたくなる。」
村岡が口を開く瞬間、工場の天井から不意に風が吹き込んだ。その風は埃を巻き上げ、まるで「影」の存在を感じさせるようだった。
「全てを話してもらいます。」芹沢は静かに告げた。「森川英子が最後まで語らなかった真実を、あなたが伝える番です。」
村岡は深く息を吐き、震える声で一言だけ呟いた。「分かった……。」
廃工場の埃っぽい空気の中、村岡一樹は椅子に腰掛け、震える手でタバコを取り出した。彼は火をつけることもせず、それをじっと握りしめていた。芹沢孝次郎と斉藤警部補は彼の前に立ち、20年前の事件について静かに語り始めるのを待っていた。
村岡は深く息を吸い込み、乾いた声で口を開いた。「あの日のことは……俺の中でも消えない影だ。忘れようとした。けど、忘れられるもんじゃなかった。」
斉藤が鋭い口調で尋ねる。「高木徹也と一緒に何をしていた?森川直樹を殺したのはお前たちか?」
村岡は斉藤を一瞥し、再び目を伏せた。「直樹さんを殺したのは俺たちじゃない。……いや、直接の原因は違うんだ。」
「では、どういうことですか?」芹沢が穏やかに促した。
村岡はポケットから古びたメモ帳を取り出し、震える手で一枚ずつページをめくりながら語り始めた。
「あの日、高木と俺、それに森川直樹さんの3人で、倉庫に集まったんだ。違法な取引が見つかりそうになって、直樹さんが高木に止めるよう説得しに来た。『こんなことは家族を不幸にするだけだ』って。」
村岡は目を閉じ、当時の光景を思い出しているようだった。「でも、高木は聞く耳を持たなかった。それどころか、直樹さんを脅し始めたんだ。『余計なことをすれば家族に危害が及ぶ』ってな……。」
「高木が暴力を振るったのか?」斉藤が食い気味に尋ねる。
村岡はかぶりを振った。「いや、そこまではしなかった。だが、緊張が高まる中、森川英子さんがそこに来たんだ。直樹さんが危険だと思って追いかけてきたらしい。」
「その後が問題だった。」村岡は声を震わせながら続けた。「英子さんは、直樹さんを守ろうと高木と口論になった。彼女は強く高木を押しのけたんだ。その時、直樹さんが間に入ろうとして……足を滑らせた。」
芹沢は眉をひそめた。「その結果、彼は……」
「彼は頭を打って……それが致命傷になった。」村岡は俯いたまま話し続けた。「高木はその場を混乱させたくなかった。『英子のせいだ』とは誰にも言うな、って俺に言って、あの場を片付けさせたんだ。英子さんも、それに従うしかなかった。……自分が夫を死なせたと思い込んで。」
「それが全てだ。英子さんは自分のせいで夫が死んだと思い込んでしまった。だから、20年間罪悪感に苛まれながら生きてきた。でも、実際には……」村岡の声はかすれ、最後の言葉を絞り出した。「実際には、あの状況を作り出したのは高木だったんだ。」
芹沢は静かに頷いた。「森川英子は、夫を守ろうとした行動が結果的に事故を引き起こしてしまった。その罪の意識が彼女を支配していたということですね。」
「英子さんにとって鏡は、夫の死という真実を映し出すものであり、同時に逃げ場だった。」芹沢は村岡の言葉を噛み締めながら言った。「影は彼女自身が抱えた罪悪感の象徴。その影が動き出したのは、彼女がもう真実から逃げたくないと願ったからかもしれません。」
村岡はぼんやりと床を見つめたまま呟いた。「あの時、高木を止めていれば、こんなことにはならなかった……。俺も影に追われ続けたんだ。」
斉藤が静かに立ち上がり、村岡を見下ろした。「これで全て話したんだな?あとは警察で責任を取れ。」
村岡は抵抗することなく頷いた。「分かった。全部話す……これ以上逃げるつもりはない。」
芹沢は最後に一言だけ告げた。「真実は重いものです。だが、逃げ続ければ影は消えない。あなたがその影と向き合うことで、少しでも救いがあることを願います。」
村岡はその言葉を静かに受け止め、ゆっくりと立ち上がった。
廃工場を後にする芹沢と斉藤。その背後で、薄暗い影が工場の壁に一瞬揺れる。その影が完全に消えるとき、物語のすべての真実が明らかになる兆しが感じられた。
村岡一樹を警察署に連行した後、芹沢孝次郎と斉藤警部補は、すべてが終わったわけではないことを感じていた。廃工場で語られた真実は、20年前の事件の核心に迫っていたものの、まだ一つだけ解けない謎が残っていた。
「影は完全に消えたのか?」
その問いに答えるべく、芹沢は森川英子の死に繋がる「鏡」の役割を最後に確かめる必要があると考えた。
芹沢は斉藤と共に警察署内の保管室へと向かった。そこには問題の「真実を映す鏡」が再封印されていた。薄暗い部屋の中央に置かれた鏡は、不気味なまでに静まり返り、その表面には何も映っていないように見えた。
斉藤が少し距離を置きながら言った。「先生、これを見るのは危険じゃないのか?これ以上、何かに取り憑かれるようなことがあったら……」
「心配無用です。」芹沢は慎重に鏡の布を取り除き、表面をじっと見つめた。「この鏡が最後に映すべきは、私たち自身の影かもしれません。」
鏡を前にした芹沢は、まるでそれに問いかけるように立ち尽くした。そして、深く息を吸い込むと、声に出して言った。
「森川英子の死、そして彼女が隠し続けた真実――鏡よ、私にそのすべてを見せてくれ。」
その瞬間、鏡の表面にかすかな光が走り、何かが映り始めた。それは、森川英子の最後の日の記憶だった。彼女は自宅で鏡を見つめ、夫の死の記憶と罪悪感に苛まれている。その目には涙が浮かび、呟く声が聞こえてくる。
「私がすべて壊してしまった……。」
鏡の中の映像はさらに遡り、20年前の倉庫での出来事が再現された。村岡の言葉通り、森川英子が高木を押しのけ、結果的に夫が命を落とす瞬間が映し出された。そして、次に現れたのは彼女の孤独な姿――鏡を見つめながら、一人でその重みを抱え続ける彼女だった。
鏡が真実を映し出した後、その表面は再び静まり返った。芹沢は鏡から視線を外し、静かに布をかけ直した。
「影は消えました。」芹沢は低い声で言った。「彼女の影は、罪を認める覚悟と共に、ようやく消え去ったのです。」
斉藤は腕を組みながら呟いた。「彼女は自分自身を責め続けた結果、救われることなく命を絶った……だが、彼女がこの鏡を残したのは、真実を伝えるためだったのかもしれないな。」
芹沢は静かに頷いた。「真実は時に重すぎるものです。しかし、それを明らかにしなければ、未来への一歩を踏み出すこともできません。」
芹沢は鏡を封印する準備を始めながら言った。「この鏡は二度と誰の手にも渡らないようにしなければなりません。これ以上、人々の心を蝕むことがあってはならない。」
「どうするつもりだ?」斉藤が問いかけた。
「私が責任を持って、誰にも触れられない場所に封印します。この鏡が映す真実は、もう人を苦しめる必要はないのです。」
鏡を封印した後、芹沢と斉藤は外に出た。夜明けが近づき、東の空がかすかに明るくなり始めていた。
斉藤がふと立ち止まり、芹沢に問いかけた。「先生、これで終わりなのか?真実が明らかになったとしても、彼女の苦しみは報われるのか?」
芹沢は東の空を見上げ、ゆっくりと答えた。「報われるかどうかは分かりません。ただ、私たちが真実に向き合ったことで、影は光の中に溶けていきました。それが彼女への最大の慰めになると信じたい。」
斉藤は芹沢の言葉に頷き、車へと向かった。静けさの中、芹沢は一人、しばらく空を見つめて立ち尽くしていた。
翌朝、芹沢孝次郎は警察署を後にし、鏡を手にして静かな山道を車で走っていた。行き先は誰にも告げていない。鏡をこれ以上人々の手に渡らせないため、そして人々の心を蝕む「影」を完全に消し去るため、彼は自らその保管場所を決める必要があった。
車窓から見える景色は次第に人里離れた風景へと変わり、深い山々が視界に広がる。目的地は、かつて彼自身が研究施設として利用していた、廃棄された山小屋だった。
山小屋に到着すると、芹沢は鏡を慎重に運び込み、小屋の奥深くにある秘密の部屋へと進んだ。その部屋には、研究者時代の芹沢が使用していた機材や古い書物が埃をかぶったまま保管されている。
「ここなら誰も見つけられない。」芹沢はそう呟きながら、鏡を部屋の中央に設置された専用のケースに収めた。ケースには暗号式のロックが施され、外部から簡単に開けられないよう工夫されている。
彼は鏡に最後の視線を送りながら、静かに言葉を紡いだ。
「あなたが映した真実は、すでに世界に語られました。これ以上、新たな影を生むことはありません。」
鏡を封印した後、芹沢は山小屋を出て、近くの崖の上に立った。深い山の中で吹く風が彼のコートを揺らしている。彼は森川英子の姿を思い浮かべた。
「彼女が生涯向き合った影……それは誰にでもあるものだ。」
芹沢は自分の手を見つめた。彼自身もまた、これまで多くの「影」と対峙し、人々の真実を解き明かしてきたが、その度に「救い」や「正しさ」がすべてに当てはまるわけではないことを思い知らされていた。
「真実を暴くことで、救われる人もいれば、逆に傷つく人もいる。だが、それでも真実を追うことをやめられないのが人間だ。」
彼は静かに目を閉じた。その言葉は自らへの問いかけでもあった。
芹沢が山小屋から戻る道すがら、携帯電話が鳴った。斉藤警部補からだった。
「先生、例の村岡一樹が、警察での取り調べでさらに重要な証言をした。高木徹也が他にも隠していた罪について語り始めたんだ。」
「そうですか。」芹沢は穏やかに答えた。「影が消えたことで、彼もまた真実と向き合う覚悟ができたのでしょう。」
斉藤が少し笑って言った。「これで終わりだと思ったら、また新しい事件が舞い込んできそうだな。先生にはこれからも頼ることになりそうだ。」
「真実を追う旅に終わりはありません。ですが、それが私の使命なのでしょう。」芹沢は電話を切ると、車のエンジンをかけ、静かにアクセルを踏んだ。
帰り道、芹沢は助手席に置いた一冊の本に目をやった。それは森川英子が残した手帳だった。彼女の記録には、最後にこう記されていた。
「影に飲み込まれることなく、光の中で歩むこと。それが人間としての強さなのだと思う。」
彼はその言葉を心に刻み、車を走らせ続けた。道の先には、穏やかに広がる朝の光が差し込んでいた。
次回予告
「新たな影」
影が消えたと思われたその後、過去に隠された別の真実が姿を現す――。新たな事件の舞台が開かれ、芹沢孝次郎は再び真実を追い求める。次回、シリーズ第2章「静寂の断罪」が幕を開ける。
読者へのメッセージ
「真実とは、時に私たちが最も見たくないものを映し出します。しかし、それを見つめる勇気がなければ、心の中に影は消えることなく残り続けます。『鏡の中の真実』を通じて、光と影の中で葛藤しながら生きる人々の姿を描きました。真実を追い求めることの重さ、そしてそこから生まれる救いと赦しを感じていただけたなら幸いです。
芹沢孝次郎探偵シリーズは、これからも人間の心の奥底に潜む真実を探し続けます。この物語が、あなた自身の心に何か問いかけるきっかけになれば嬉しいです。
次回作では、また新たな真実と葛藤が待ち受けています。人間の心理と社会の闇を描き続けるシリーズの次章も、ぜひお楽しみください。」
「真実を映す鏡を持つのは、あなた自身です。」
【土曜日更新】心理学者探偵・芹沢孝次郎が人間の心の奥底に潜む真実に挑む!芹沢孝次郎シリーズ 第1弾 湊 マチ @minatomachi
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