温井選手はいつもサードゴロ

第1話 サードゴロ、温井！

「おっーと！温井選手、またもやサードゴロに倒れました！今日、三度目のサードゴロです！」

野球中継の実況アナウンサーが何度も同じようなサードゴロを打つ、温井選手に対して呆れ返っているような言い方。

時に、温井選手が上手く投手のボールを捉えて、弾き返した！と思ってもサードの正面を突いてしまって、案の定凡打に倒れる。

ことごとく、運が悪い。

試合後のインタビューでメディアからこの事(毎度おなじみのサードゴロ)について問われた際に「アレ(サードゴロ)は狙って打っていません。捉えたと思っても、すべて好捕されているだけです！狙って打てるなら、苦労しません！」と温井選手が説明しているほど。

何度もサードゴロを繰り返し打つことから、相手チームからは「温井シフト」が敷かれたり、同僚選手・首脳陣・自軍(滋賀)のファンからは「サードの申し子」と呼ばれたりと、温井選手に対する扱いは散々であまり良くない。

この事について温井選手本人は「サードゴロで凡退しているのは、紛れもない事実なので…」と特に気にはしていない様子。

続けて「ちゃんとヒットを打てれば、こういう声は自然と無くなると思うので、打って見返せるように頑張ります！」と語る。