episode 6.ゼレンヌキー(攻)✖️ プータン(受)

 ウクライナの北東部、ロシア軍に占領され破壊された区域内の廃ホテルの一室で、プータンとゼレンヌキーが壊れたベッドに腰掛けている。


「この頃北のお方と仲良くしているみたいだな」

 ゼレンヌキーは苛立ちを隠さずにプータンを問い詰める。


「仲良くなんてしてないよ、あれは策略だよ」

「策略にしても妬けるだろ、あんな黒電話男と並んで歩くな!」


「ヤキモチ妬いてくれるなんて、嬉しい」

 プータンは、ゼレンヌキーに唇を寄せてキスを迫る。


「約束してくれ、お前は俺のものだよな」

 その唇を拒んで、ゼレンヌキーはさらに問い詰める。


「何で?分かってるだろ」

「ちゃんと言葉で言って欲しいんだ」


「俺たち名前が同じで、元々は国も同じだったんだから、言わなくても分かるだろ」

 プータンは焦らすようにはぐらかす。


「コイツ、わざと焦らしてるな。今日は抱いてやらないぞ」

 ゼレンヌキーはベッドから腰を上げて立ち去ろうとする。


「あ、待って!」

 プータンはゼレンヌキーの腕を掴んでそのままベッドに背中から倒れ込んだ。

「だ・い・て。俺はお前のもの」


 二人の唇が重なる。ゼレンヌキーは、プータンの歯列を割って舌を忍ばせる。


「愛してる」

「俺も。俺たちは一つだよ、国は別れても」


「お前は俺の国に侵攻してきた。今日は俺がお前の中に侵攻してやる!」

「ああ、嬉しい‥‥‥」




 読んで頂きありがとうございました。オチがいまいちですんません。


 ※ゼレンスキーのウォロディミルという名前はロシア語ではウラジーミルとなって同じ名前だという話は、ロシアがウクライナに侵攻した当時、話題になった事を付け加えておきます。

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あの二人がBLだったら、こんな感じ? 七月七日-フヅキナノカ @nyakosense

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