フィギュアスケート
宅田汰久
6種類のジャンプ
6種類のジャンプ
6種類のジャンプ
の見分け方
いよいよオリンピック、日本では、浅田真央ばかり注目されていますが、実力はキム・ヨナが他を圧倒してます。
また美しさはフィンランドのキーラ・コルピがダントツです(笑)
ところで、普通の人はトリプル・ループとかトリプル・フリップとか聞いても見分けがつかないと思います。
ところが、これが見分けられるようになると、観るのが3倍くらい楽しくなります。
ただ、スケートの専門家の説明を聞いてもとても分かりづらい。
なので、スケートの素人であるテニスプレーヤーが説明すれば分かるかも知れません。
まず、6つのジャンプは大きく2つに分けることができます。
つま先をついてジャンプするトウ・ジャンプと、
直接刃をついた足でジャンプするエッジ・ジャンプです。
前者が、
トウループ
フリップ
ルッツ
後者が
サルコー
ループ
アクセル
まずは選手がジャンプするとき、つま先をついているかどうか確認してみてください。
これであなたも上の2分類は可能です。
6つのジャンプの中で一番見分けるのが簡単なのが、アクセルです。
このジャンプだけが、前を向いて踏み切ります。
前向きに跳んでいたらこのジャンプで、あとは回転数を判断するだけです。何回転か知りたいときは、顔が見える回数を数えるとよいといわれますが、慣れると雰囲気で何回転か分かるようになります。
かつて伊藤みどりが女子ではじめてトリプル・アクセルをとんで有名になりました。
浅田真央の武器でもあります。これが2回跳べてやっとキム・ヨナとポイントで肩を並べることができるため、オリンピックではこれが跳べなかったら金はありません。
選手にとっては一番難しいジャンプです。なぜ難しいかというと跳ぶ方向を向いている方が恐怖感があるそうです。
また、全てのジャンプは後ろ向きで着地するため、結果的に半回転多くジャンプしなくてはなりません。トリプル・アクセルといえば3.5回転ジャンプのことです。
なぜ後ろ向きで着地するかというと、着地の際つま先の先端についているギザギザ=トウピックを氷にこすりつけてブレーキをかけてバランスを取るためです。
もし前向きに着地してトウピックを氷につけたら、前につんのめって転んでしまいます。
つづく..
◇エッジ・ジャンプ
1.サルコー
2.ループ
3.アクセル
トウをつかない3つのジャンプの中でアクセルが分かってしまえば、あとの2つを見分けるだけですね。つまりサルコーかループかを見分けられればよいわけです。
その見分け方を説明する前に、フィギュアスケートではほとんどの選手が左回転で跳びます。なぜそうなるかというと、私たちが水たまりを跳び越すところを想像すればそのわけが分かります。
水たまりを跳び越す時、普通の人は左足で踏み切って右足で着地すると跳びやすいはずです。さてこの時体の向きは少なからず回転しています。つまりこれが左回転です。
まれに、逆に踏み切った方が跳びやすいという人がいて、そういう人がスケートをすると右回転になってしまいます。
実際にはカロリーナ・コストナー、アリッサ・シズニー、アシュリー・ワグナー、ジョニー・ウィアーetc..が右回転です。6つのジャンプが見分けられるようになるまで、これらの選手は観ないようにしてください。頭が混乱します。
さあ、サルコーかループの見分け方ですが、水たまりを跳び越すように左足で踏み切って、右足で着地しているのがサルコーです。スケートでは後ろ向きに踏み切りますので、右足を振り子のように振りかざして跳んでその足で着地ます。
安藤美姫が4回転を跳ぶときに使用しているのがこのサルコーです。
これに対し、右足も氷につけて両足で踏み切り、右足で着地するのがループです。
右足1本で跳んで右足で着地するのもループです。連続ジャンプ(コンビネーション)の時、後半のジャンプで使用します。なぜ片足かと言えば、一つ目のジャンプは右足1本で着地しているため左足は空中にあるはずですね。この時その左足をついてしまったらトウジャンプになってしまうからです。
言い換えると、自然にまたぐように跳ぶのがサルコーで、両足跳び&ケンケン跳びがループです。
水たまりは両足跳びやケンケン跳びの方が当然跳び越すのは難しいため、ループのほうが獲得ポイントも高くなります。
判断のポイントは「右足」を振っているか着いているかです。
これで3つのエッジ・ジャンプの見分けは完璧ですね(笑)
つづく..
◇トウ・ジャンプ
1.トウループ
2.フリップ
3.ルッツ
トウを着いて跳ぶ3つのジャンプの中で、トウループを見分けるのは簡単です。
左右どちらのトウを着いて跳ぶかを見ればよいのです。
水たまりを跳び越すときに踏み切る左足を着いて跳んだらトウループです。
左で踏み切って右で着地という一番自然な跳び方ゆえ難易度も低く、当然獲得ポイントも一番低くなります。
これに対しフリップとルッツは、右のトウを着いて跳び、右足で着地します。ケンケン跳びタイプになるため難易度も上がります。
連続ジャンプ(コンビネーション)では、はじめのジャンプが右足で着地しているため、後半にフリップとルッツを使用するのは物理的に不可能です。(もし後半のジャンプを右回転で跳べる人がいれば可能ですが見たことありません)
このため連続ジャンプの後半はトウループが定番になっています。
これで連続ジャンプの後半はトウループかループのどちらかしかないと言うことが分かりますね。
アクセルは前向きに跳ぶため向き直るために時間が必要で連続にはできません。
ちなみに少し間のあいてしまう連続ジャンプのことを「シーケンス」と呼びます。
つづく..
さあ、最後にこのフリップとルッツの見分けがつけば、6つのジャンプの見分けは完璧です。
前回書いたとおり、トウループが左のトウをで踏み切るのに対し、右のトウで踏み切るのがこの2つのジャンプです。右で踏み切って右で降りるケンケン跳びです。
では、フリップとルッツのどこが違うかと言えば、右のトウを着く際に、滑っている方の左足に違いがあります。左足と言うより左靴といった方が判別しやすいでしょう。
結果から言うと跳ぶ直前に左靴が、外側に傾いたらルッツ、傾かなかったらフリップです。
靴を外に傾けるだけで、獲得ポイントのグレードが1ランクアップしてしまいます。素人目には訳の分からない違いですよね。ところがスケートを多少かじった人ならその差が理解できます。
初めてスケートをした人なら、片足で滑りながらその靴を外側に傾けると言うことがいかに難しいか、やってみればすぐ分かると思います。これを外側の刃=アウトエッジに乗るといいます。まず初めてできる人はいないでしょう。
ましてや、後ろ向きに滑りながら傾けるわけです。
その上、エッジを傾けると、傾けた方向にカーブしていきます。外側にカーブすると言うことは、これからジャンプして回転したい左回りとは逆方向に回ってしまうわけで、それだけジャンプを多く回転しなくてはならないのです。
逆にフリップはこれから跳ぶ方向にカーブするのでルッツより楽なのです。
極端な言い方をすれば、ルッツは3.1回転ジャンプでフリップは2.9回転ジャンプと言ってもいいかもしれません。
トップクラスの選手でも跳びわけが難しく、ルッツで傾けた靴が、跳ぶ直前に戻ってしまい、ロング・エッジ(誤ったエッジ)判定されてしまうシーンをよく見ます。こういうジャンプをちゃかし言葉で「フルッツ」と呼んだりするそうです。
(3=トリプル)基礎点
3トゥループ 4.0
3サルコウ 4.5
3ループ 5.0
3フリップ 5.5
3ルッツ 6.0
3アクセル 8.2
..完
フィギュアスケート 宅田汰久 @takudataku2020
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