Sleeper

雛形 絢尊

第1話











勢いよく眠りから覚める。










呼吸は荒く、落ち着くまでの数分、

夢を思い出そうとしていた。












自分は一体どんな夢を見ていたのか。














強く目を閉じる。















夢の核心に迫った。
















自分ではない誰かに侵食されているような

そんな嫌な感覚がした。















日常が侵されているような物凄く嫌な感覚だ。













そこには友人もいる。

友人は自分の4歩前を歩く。














迸る冷たい汗は止めどなく流れていく。












そこで目が覚めた。














再び眠りにつこうと水を一杯

飲んだ後に布団に入る。
















束の間にまた違う夢を見る。














暗闇の中、地面から這い出る多くの手。











自らを引き摺り出すかのような

具合で迫ってくる。

















その無数の手は異様な光景であり、

右脚のくるぶしをがっと掴まれた。

















そこで目が覚めた。
















荒い呼吸を揃えて、

私は起きあがろうと行動に移す。
















その突如、硬く弾力感のある

ベッドが沈み始めた。

















深く深く底なし沼のように陥没していく。
















私は夢が何かも分からぬまま眠りにつく。















そこで目は覚めた。














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Sleeper 雛形 絢尊 @kensonhina

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