処方箋②~流されるな。あなたが絶対だ



 良い小説、なんて言葉は相対的価値だ。

 絶対的に、自分が「良い、これで良い」と想えるものを書けばいい。


 特定の誰か(著名な芸能人とか)を誹謗中傷する文章とかはアウトだが、

 それ以外なら、何万人殺しても、何千人犯しても、物語の中なら大丈夫。






 最も大事なのは、自分の心を揺さぶる物語を書くこと。


 次に大事なのが、誰かの心を動かそうとして、丁寧に書くこと。


 この一位と二位は、不動の順位だ。


 優先順位を変えてはいけない。これは絶対だ。






 自分の心が「こう書きたい」と思った文章を書くのが、一番土台のルールであって、もっと乱暴なことを言えば、場合によっては文法すらもめちゃくちゃで良い。


 無責任なことを言うな!そんな支離滅裂なことを書いたら、嫌われるかもしれないじゃないか!


 と思う方もいるだろう。うん、すごくその気持ちはわかる。


 その通り。今、俺は無責任なことを言っている。






 逆に言わせてもらうと、とても丁寧で論理的で教科書的な創作論を言ったところで、


 人気にならなかったら、誰でも同じことを言うと思う。


 言う通りにやったのに、上手くいかなかったじゃないか!

 すごくしっかりやったのに、思ったほど読まれなかったじゃないか!


 とかね。






 だから、無責任なことだけど、真実を言う。


 誰も責任はとれない。とってくれない。


 だからこそ、解き放ってほしい。自分の最も書きたい「絶対的なもの」を。






 自分の心がビンビンに興奮する物語しか、書いてはいけない。


 自慰的行為と変わらないとけなす人もいるかもしれない。


 じゃあ、自分が一番書きたい物語とは違う文章、違う表現、違う物語を書いて人気を得ようなんて、それは売春的行為じゃないか?






 あえて嫌われる物語を書け、難解な文章を書け、という空虚な逆張りじゃないよ。


 誰かの心を(良くも悪くも)感動させて、「読めて良かった!」とか「面白かったし、良い暇つぶしになったよ!」と言ってもらうことは、とても幸せなことだ。


 それを踏まえて、


 再三、言わせてもらう。


 百回だって、千回だって、言わせてもらう。





 まず、


 書きたいものを、書く。


 そうした方が良い。


 読者を意識するのは、書き直しの時に、頭の片隅で考えれば良い。


 そうすれば、


 少なくとも、自分に嫌気が差すことはない。


 何かが違うし、何かが足りない……と、ふと思うことは永遠になくなる。


 ちなみに、


 俺は死ぬまで、そうする。





 鈴村ルカ








【俺が書いてしまった(遠回りしてしまった)失敗作たち】



「クトゥルー神話異聞録~魔典の章」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885627897



「大魔王の孫娘×老いた剣豪の下剋上 ~ 居合の神は、魔族の姫君の王配(保護者)となる」

 https://kakuyomu.jp/works/16817330655019464186



「S級冒険者 今川氏真~戦国最弱の暗愚と呼ばれていましたが、異世界ならもう実力隠さなくても大丈夫っぽいです」

 https://kakuyomu.jp/works/16818093078998707215



 ※この三作品を応援を応援してくださった方々には感謝を申し上げるとともに、途中で筆を折ってしまったことを深くお詫び申し上げます。






【遠回りの末に書き上げた、死んでも自分が書きたかった作品】



【大河小説】古代日本の勇者(カクヨム無料版)

 https://kakuyomu.jp/works/16817330660480670608

 

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この時代に生まれた小説家、について 鈴村ルカ @kan-suke

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