俗物からぬけれない

俗世

　生きて帰れるとは思っていない。

　汚（よご）れてしまえばいっそ終わりまで楽しめる日常もあるかもしれない。

　僕（ぼく）がここでどのように悩んだとしても。

　無常（むじょう）と無情（むじょう）はつきまとう。

　カップラーメンか焼肉定食か。

　それとも少しだけ高い料亭（りょうてい）か。

　僕（ぼく）はインフルエンサーじゃないから分からない。

　今日も誰かが好きだった趣味（しゅみ）を捨てて現実を生きる。

　今を生きている現実で何が身についているかなんて他人に決められることではないはずなのに。

　誰かのドラマを誰かのヤジが傷つける。

　僕（ぼく）もそんな風景を見ているだけだ。

　今日も仕事へ行く。

　何もかも上手くいかないことを分かっていながら誰からもほめられないし感謝もされない日を、

　今日もまた過ごす。