シューベルトの悩み
何をすればこのつまらない日常から抜け出せるのだろうか、山を背景に王室ベッド上で朝食を食べ、共有版を見続け、今日も約束の地につく兆しがある者も死に、気づけば夜になり、いつの間にか朝になる、そんな人形のような生活を繰り返す、この日常はまるで味の抜けたガムのようだ、クソ、体さえ動けば、味がないガムをかみ続ける私は一体何なのだろうか、貧乏人、金はある、体が動かなければ何の意味もないか、恐ろしく感性が抜け落ちた人間とでも言おうか、感性が抜け落ちた人間は、果たして人間と言えるのだろうか?味が抜けたガムもガムというのだから感性の抜け落ちた私も人間というのだろう。「はー」「おいお前」「ハイ、なんでしょうか」「この前のあいつはどこまで行った」「誰でしょうか?」「おいお前ら、こいつを斬首にしろ」「イエッサー」「すみません、シューベルト様」「申し訳ありません、どうか斬首だけは、斬首だけはー」「おいこの前のあいつはどうなった?」「はいB 26ですね」「死にました」「そうか、またか、またなのか?」「はい、残念ながら」「もう良い、下がれ」「はい、失礼いたしました」
「なぁ、シューベルト様最近やばくないか?」「どんどん残虐になってきてるよな」「お前もやられるんじゃないの?無能だし」「まんざらでもない、辞めてくれよ」「悪い」「まあでも給料は普通に働くより何倍もいいんだしシューベルト様の前に出なければ、命の危険もない、しかも爵位も高いしな」「そうだな」
「クソ、また死んだのか」俺も体さえ動けば今すぐにでも「クソ」
「おいガムをよこせ」「はい、今すぐに」「どうぞ」「クチャ、クチャ」伝承の丘 想像を絶するほどに広大で過酷かつ美しい山。約束の地 伝承の山の頂上にある、人類の理想郷、この世の真実がそこにあるとされる。緑の芝に朝日が差し込み続ける、最初の朝が来てから一度も太陽が沈んだことはない。下を見れば桃源郷。桃源郷 雲が海のように広がる、そして雲の海から突き出す峰からは、滝が流れる。この世の真実を知りたい。時折考える。私が生まれた意味はあったのか?考えてもわからない………私という存在に意味はあるのか?教えてくれ、約束の地よ…
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悪魔の羅針盤 ニートの誇大妄想 @yuutotomato
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