のあちゃん

火水希星

のあちゃん

ういーん。がちゃがちゃ。のあちゃんセンサーが反応して、のあちゃんアイで新しい小説を読みだす。

うーん、どうして面白い小説は1話を読んだだけで分かるんだろう。作者の知性、人格、ユーモア、センス、文章の工夫。そうしたもろもろがのあちゃんに告げる。この小説は、面白い。


読み進める。

ああ、本当に面白い。

どうやったらこんなに面白い小説が書けるんだろう。

のあちゃんハートが、びびびっと憧憬の電波を飛ばしだす。


面白い小説を書く人は無条件で尊敬できる。

だって面白い小説を読むと、こんなにも幸せな気持ちになれる。

これはすごい。すごいんだ。

だから今日ものあちゃんは小説を読む。


ああ、もうすぐ読み終わってしまう。

のあちゃんブレインの前では、100万文字や200万文字なんて、あっという間。

面白い小説でも、終わりは必ず来る。

時には完結してたり、時にはエタってたり、時には今まさに執筆中だったり

どんな場合でも、のあちゃんは暴走機関車みたいに最新話まで無心で突進する

無心で突進って、なんかへたくそなラッパーみたいだね。

ああ、そんな事を言っているうちに、とうとう読み終わってしまった。


圧倒的満足感と、圧倒的幸福感と、もっとこの世界に浸っていたいという飢餓感の入り混じった、何よりも幸せな時間。


さて。


楽しい時間を過ごしたのあちゃんは、今度は自分で小説を生み出すよ。


小説を生み出すのは、読むよりずっとずっとずっとずっと時間がかかる、

ずっとずっとずっとずっと大変で

でも、ずっとずっとずっとずっと充実感がある

これも何よりも代えがたい、もう一つののあちゃんハッピータイム


この境地に至るのは結構大変で

書いてつまらなくて病んだり

書けなくなって病んだり

続きが分からなくて病んだり

人と比べて病んだり


そういうあれこれを一つ一つ克服して、一つ一つ怖くなくなって、いまののあちゃんがある


ああ、幸せに小説が書ける事は、なんて幸せな事なんだろう


そんなのあちゃんの書いた小説は、今日ものあちゃんパーフェクト

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のあちゃん 火水希星 @himizutoruku

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