哲学は人を救う手段になり得るか

哲学。この単語だけで裸足で逃げ出そうとする方もいるかもしれませんが、少し立ち止まって視野を広げてみましょう。

このお話は哲学を愛する主人公の一人称で進んでいき、彼が彼の思想のもとヒロインたちと対話を試みてその心を掬い上げていく作品です。
その語り口は至って軽妙かつシンプルで回りくどくありません。
哲学に苦手意識を持つ方でもわかりやすい例を用いた説明が要所要所に挟まります。
主人公自身が自らを客観的に顧みた上で自省するシーンも挟まるため、独特の癖に馴染めるか不安な読者も共感を示しやすい作りになっています。

哲学とは?対話とは?
それで本当に誰かの力になれるのか?
全ての答えがこの作品に集約されていると言ってもいいでしょう。

導入のつかみもばっちりですので、少しでも興味を惹かれた方は第一話をクリックしてみてください。

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