真紅と深緑（要は祠破壊作品二つ）

そして、今 ー萌葱と丹ー

「「この祠破壊はダメだね」」

「萌葱、祠を壊したなら尊厳と命を奪い尽くすべきだよ。村の人は村長以外は信じる神を間違えた馬鹿者として全員ぶち殺して尊厳を抉り出し、代表一人を生かして村長や村の偉い人を全裸にして連れてきた政府軍の軍用犬３頭に食い殺させるくらいはしないの？」

「丹、ちょっと陰惨すぎない？陰惨な殺人ならニュース番組で事足りるじゃないこういうエンタメなんだからバッバーンと華やかにやってほしい。年に一度の先住民一掃大会！今日は無礼講、食って飲んで殺っての乱痴気騒ぎ！！金、陽キャラ、スクールカースト、くだらねえポジション争いのために大義名分まで用意して人々が大勢無駄に殺されて殺した側は平気で肉食って酒飲んで人間作って朝チュンしてるっていう華やかで虚しいのがいいんじゃない」

「「全くダメじゃん（だね）」」

そんな二人が原稿用紙片手に屯しているのは

牛丼チェーン〇〇家

二人がシェアしているのは

メガ盛り牛丼。

恐怖の1400キロカロリー

基礎代謝が全てなんとかしてくれるとタカを括っていた高校時代の二人の主食。

カロリー四桁を一日に二回も食らう狂気の食生活は運動部所属の人間の体重を容易く増やし、萌葱から割れた腹筋を奪い、腹筋を織姫彦星と呼ぶタイプではなかった萌葱が初めて泣くのを見た。そして「見せる相手もいなくて使う当てもないのになんで腹が割れてなくて泣くのか分かんないよ」と口を滑らせて初めて丹はテコンダー萌葱に蹴られたし、そういう丹のお腹も触り心地百点のタプタプになっていたのは今も秘密である。