グラスウォー
黒嶺瑠加
眼鏡戦争(グラスウォー)
ここは遠い未来の地球、世界は平和になり、争いもなくなり、環境はよりクリーンに、技術は大発展し、空飛ぶ大型車まで誕生し、リニア無事開通,さらには進化を果たし、時速が1000kmを超え、2000kmにまで達した
話はまだまだある
2030年代に入った時に、太平洋側を中心に大地震が起こった、一般的には、南海トラフ巨大地震と呼ばれ、大きな爪痕を残した
今はそんな爪痕は残っておらず、完全に復興している
そんなことはどうでもいい、今に至るまでの話で一番重要なのはメガネの進化である
世界の全人類が認める日本の発明家、
この発明家によって発明された発明品……それは、
ごくごく一般的な度付きのメガネ、または百均などでも売っているサングラス、老眼鏡などにミサイルやレーザー、威力は雀の涙だが、原爆などの兵器を搭載したメガネを発明したのだ
このメガネの登場により、世界情勢は一変する
そう、軍事目的として使用するのだ
メガネをかけて、専用のコントローラーを操作することで兵器を使うことができるという簡単に操作できる仕様のためである
国連は危機感も感じて世界全体に近視、または遠視の人のみメガネを作ることができ、百均などのメガネ販売店ではないところでのメガネの販売を禁止し、
だが、出したのが遅かった
先進国や発展途上国、以前まで戦争をしていた国々などが大量に購入していた
出しても意味がなかったのだ
さらに
ソ連復活は世界を震撼させた
復活したソ連は昔のように独裁社会で、その行動をアメリカや日本,イギリスなどなどの国々が批判した
その行動を止めるために国連は世界全体にソ連へ制裁を行いことを決定し、本部に集結し、戦争を開始することを宣言した
その行動にソ連は「臨むところだ。 今はこの
その態度に怒りを覚えたアメリカは「今に見ていろ! 我々も
冷戦の頃とは大違いの直接武力を行使しての戦争になったため、「熱い戦争」またの名を「熱戦」と言われるようになる
そしてその戦争は後の「
「熱戦」が始まり早く3年
世界情勢は「熱戦」開戦以前のような状況に逆戻りした
時間は「熱戦」が始まってから6年、ここ東京の新宿は今日も平和である
ああ、名乗り忘れた
僕は
この世界は「熱戦」が始まってから停滞している
目まぐるしく発展した技術も今や過去の遺産と呼ばれている
なにせ、
強いて言えば、「熱戦」の引き金となった
だが彼はやり過ぎた
「熱戦」改め「第三次世界大戦」を激化させた原因で、才能ある天才の自信を、プライドを、開発意欲を削いだからである
開発をしすぎ、天才がその才能に嫉妬し、新しい発明をしてももう彼が作っており、作っても意味がなく、発明をやめていく
彼一人で色々発明したせいで
その結果世界から切り離され、忘れられた
いわゆる、「孤立」である
各国からの支援を受け、一応は戦前通りの生活を送れるようになった
とはいえ、物価は高騰し続け、戦前通りの生活を送れているとはいえ、苦しいのである
こんなことを話しているのは意味がある
今まさに学校の授業でこの話をしているのである
ただ、個人の主観も交じっている
キーンコーンカーコン
やっと授業が終わった、長い、毎日6時間で一コマ1時間、地獄の6時間が終わった後、部活に委員会、家出のお手伝いに、習い事ほんと毎日忙しい……
「なぁなぁ、今回の授業の内容分かった?」
こいつは小学校から8年間同じクラスの親友、
成績優秀、身体能力の高い、いわゆる文武両道できるやつだ……
こういうやつには恨みと尊敬が入り混じる微妙な心境になるが、こいつは全くそんなことを思わない
こいつのおかげでクラス内で浮かずに済んでいる
というより、浮きたくない
まぁいい、とりあえず話に戻ろう
「なんとなくは分かったけど?」
「わかるって……授業中ほとんど寝てただろ」
「睡眠学習っていうのさ、寝ながら学習することを」
「そ、そうか……で、学校終わったら暇?」
「暇だけど、どうした?」
「俺の家で遊ぼうぜ」
「いいけど、何やるの?」
「なんでもいいけど?」
「なら、いつも通りニャリカーで」
ニャリカー、正式名称ニャリオカート
コントローラーを傾けて車を操作するカーレスゲームである
僕はこのゲームの日本1位、世界最高5位とやりこんでいる
愛用キャラはスピード特化のボーンニャリオ
機体はコースによって変えている
「また無双してやる」
「そういや,なんであそこまで頑張れるんだ?」
「帰宅の練習になる、ランキングはその延長線上」
「帰宅の練習って……帰宅部ヤバすぎだろ……」
この学校には正式に帰宅部が存在する、入部数は学年全体の8割、一番入部数が多い部活である
「帰宅途中のカーブの練習にネッシーサーキットが使えるんだよねー」
「……帰宅部イイナー」
「たった100人しかいない陸部は可哀想にw」
普通に見れば多いが、全校生徒約1300人を超えるこの学校、さっきも言ったが帰宅部が学年全体の8割を占めている
残りの1割ずつが運動部と文化部という具合である
この差を利用して、帰宅部は運動部、文化部に対してマウントが取れる
優越感に浸れる
「またかよ、そのマウント……事実だけど」
「事実ならしっかりと受け止めたまえ」
「そういうのウザいよ」
「まぁいい、またこの話は次の休み時間にしよう」
「え、また帰宅部の自慢?」
「そんなわけないでしょ……何して遊ぶかの話だよ」
「あー時間無いし、次の休み時間にするか?」
「だね」
時計を見ると、次の授業まで5分を切っている
「また
「だね」
「話の続きは
「おう」
キーンコーンカーコン
時間は少し流れ、授業開始のチャイムが鳴った
「よーし、授業を始める、号令」
「「起立、気を付け、礼、よろしくお願いします!」」
こうして
👓👓👓👓👓👓👓👓👓👓1時間後👓👓👓👓👓👓👓👓👓👓👓👓👓👓
「はー二時間目終わったー まだ4時間もあるのか……早く帰りたい……」
「やぁやぁ、地獄により来たりし死者よ」
「なんだよその廚二病みたいな台詞は」
「今はそういうお年頃なんだよ」
「僕はとっとと廚二病が治ってほしいね」
「え、ちょ、せっかくの廚二期が来たからもうちょっと浸らせてよ……」
「そのまま治らなかったらこっちとしては関わりにくいんだけど……」
「なら仕方ないか……で、分かったか? さっきの授業の内容」
「どうせ分かったるんでしょ? 何時もみたいにホントは家で予習してるんでしょ? 知ってるよ? 昔から親友なんだから」
「バレたか……って、バレるか
「潔く認めたか、いつもみたいにしつこくやってないって言って、最終的に認めたけど、今日は一回で認めたか……なんか良いことでもあった?」
「あるわけねぇだろ! 考えろ」
「つまんな」
「つまんなってなんでつまんなって!」
「いやーなんか良いことがあったとき調子いいじゃん? だから」
「え、そう?」
「そうだよ? 自覚症状なしなの?」
「うん」
「おーマジか」
「マジ、大マジ」
「ま、自覚してくれ」
「へいへい、わかったよ」
「あ、で前の休み時間の話の続きをしよう」
「あと5分しかないけどな」
「え、もうそんなにたったの?」
「時間はすぐ過ぎるぞ結構」
「気づいたら
「それは寝てるだけだろ、お前……」
「バレたか……まぁ、バレるか、席後ろだもんな」
「お前の行動すべて見ているぜ☆」
「だから、治せって」
「仕方ないじゃん! さっきも言った通り、今はそんな時期なんだよ!」
「早急に過ぎ去ってまじめだったころに戻ってください!」
「今でも至って真面目だ! お前の前以外は!」
「いつでもどこでも真面目ていてくれ、周りから人いなくなるぞ?」
「だ、か、ら、俺は至って真面目だ! お前の前以外はな!」
「僕に前でも真面目でいていてもらえる?」
「いいじゃないかよ親友」
こうしてふざけ合っていると……
「未見、過時、ちょっと職員室に来なさい」
突然担任の先生に呼び出された……一体なんだろうか……
グラスウォー 黒嶺瑠加 @takumi10gou
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