2話
冒険者登録は意外にもすぐ終わった。
ダンジョン前で紹介状を書いてくれた女性,アリス・シリエルさんのお姉さんであるエリス・シリエルさんが冒険者ギルドに勤めていたらしく,とてもスムーズに登録をしてくれた。
だが問題は冒険者証を発行する時だ。
スキルの確認が必要らしい。
スキル鑑定士が来るまで10分ぐらい待たされた。
そして言われた言葉は…。
「スキルは【紙生成】?見たこともないスキルですね。しかも能力はゴミです。」
その瞬間,周りから笑い声が上がった。
「おいガキ〜。そんなんじゃすぐ死ぬぞ〜。」
そんな言葉の後に続いて周りの人たちも「無能」だとか「ザコ」だとか言ってきた。
約90年も生きてきて対処法を熟知していた俺はそんな言葉を無視しながらエリスさんから冒険者証を受け取り,ダンジョンに向かった。
冒険者証を受け取る時にエリスさんが「気にしないでいいからね。」と言ってくれたおかげで少しは救われた。
◇
そして今,俺の目の前にはゴブリンが5体います。
「さて,スキルの確認からだな。まずは何か紙を出すか。」
そう言いながら俺は折り紙を想像する。
すると,俺の手元に1枚の折り紙が出てくる。
「おぉ!すげぇ!ほんとに折り紙が出てきた!」
次は折り紙の鶴を想像してみる。
すると案の定,俺の手元には折り紙の鶴が出てきた。
「なるほど。折り紙1枚はMPを1消費して,鶴はMPを2消費するのか。んで,次は操作か。」
折り紙の鶴がゴブリンに突撃するのを想像する。
その瞬間,さっき出した鶴がゴブリンの体を突き破り爆発した。
さっきまでゴブリンがいた場所には革袋が1つ置いてあった。
おそらく中に素材や魔石が入っているのだろう。
『確認。シンジの技に【鶴舞】を追加。ゴブリン撃破。1ポイント獲得。』
そう言って俺の隣に1匹のマシュマロが出てくる。
これが事前に神から聞いていた【システム管理型ロボット】か。
「ステータス管理はお前に任せるとして…。後ゴブリンは4体か。」
実際のところステータス管理を任せたのはめんどくさいからである。
後で色々と質問しておこう。
そう考えながら俺は【鶴舞】で残りのゴブリンも倒した。
これで魔石は5個。レベルは2になってステータスも少しだけ上昇した。
少し休憩しながら技の【鶴舞】を確認する。
【鶴舞】…対象1体に突撃し,小規模の爆発を起こす。
強そうで少し微妙な技をゲットした。
これ乱射できたら強いなぁ。
そんな緩いことを考えていると後ろから気配がする。
見るとそこにはこのエリアのボスであるオークがいた。
「なんかボスとの遭遇早くない?」
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最弱スキル【紙生成】で最上位ランク目指してます。 ぞーすい @zo_sui
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