最終話結局愛しているのは
もう一人の私。モネが姿を消してから。半年が経った。
あの後、私はモネを追いかけて。外に出た。けど、そこに
モネの姿はなかった。辺りを探しても、モネの姿がない。
もう、どこかに行ってしまったのか。それとも「自分の
世界に帰った?」もう一人のモネは、元の自分の場所に
帰ったかも。そう私は結論した。モネの言った事は
半分は合ってるけど。私と江崎さんは付き合ってはいない。
私は、江崎さんに「私、先輩の事が好きなんです」とまさか
自分に告白してきたと思い。「ちょ、ちょっと待ってよ」
そう江崎を制止しようした瞬間「私、岡本さんの事が好きなんです」
江崎は、突然私と同期の岡本の名前を言いだした。
江崎アリスは、私に告白をした訳じゃなくて。
同期の岡本の事が好きだったみたいだ。
それで、私に相談に乗ってもらいたいとの事だったみたいだ。
私は、自分が恥ずかしくなり。江崎の恋を応援する事にした。
毎回、帰るのが遅かったのは、江崎に岡本の事を根掘り葉掘り
色々と聞かれていたから。居酒屋で
自分の少ない恋愛経験を生かして、後輩にアドバイスをしたり。
どうすれば。岡本の興味を引けるのか。とても大人の恋とは
ほど遠い事をしていた。ちなみに、私がLINEでニヤニヤしていたのは
「先輩のおかげで、岡本さんとお付き合いする事ができましたー」江崎
からの報告にニヤニヤしていただけだ。モネの姿を見つけられず。
私は、一人部屋に戻った。玄関の扉を開け。靴を乱雑に脱ぎ。
スタスタと音を立てて、洗面台に向かう。顔を洗おうと、蛇口を捻り。
水をだし。手の平に水を入れ。顔をぶつける。「はぁー」と顔に
水滴が着いた。顔を洗面台の鏡を覗く。そこには、モネの顔が写っていた。
私は、咄嗟に後ろを向くが、後ろにモネがいる訳がない。「あぁ、そうか。
これは、私の顔だった」自分もモネだと気がつくのに、時間がかかった。
この世界で、自分を理解できるのは。自分だけ。自分を愛せるのも
自分だけ。なのに、もうこの世界にモネは私だけしかいない。
「はぁー他人を愛するのってしんどいよ」ぽつりと独り言吐き。
私は、モネが作ってくれた。冷めたお味噌城を啜る。
「おいしい」私の名前は、モネ。この世の中で、愛せるのは
自分しかいないと思っている。痛い女なのかもしれない。終わり
モネとモネ 結局愛せるのは自分だけ 鐘を鳴らす怪物 @yo-81u
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