★☆☆☆☆『オーシャン・リーパー２』レビュー（ネタバレあり）

前作の感動を返してほしい

　前作『オーシャン・リーパー』の大ファンです。公開初日に、池袋ウルトラサンライズシネマのラグジュアリーシートを取り、本当に楽しみにしていました。

　少しだけ不安はありました。前作から監督が変わったことと、予告で主役であるルーク役のマーカス・ヘイズしか映っていなかったからです。彼のことは好きです。M字ハゲマッチョいいですよね。

　でも、どうして、前作であれだけ頑張って生き残ったコール博士の娘は白血病で死に、最後にルークと恋人になったはずのコール博士までそれを苦に自殺したってところから始めないといけないんでしょうか。

　こんなのあんまりです。今回、コール博士役のアリソン・ハント（今では売れっ子俳優ですものね）のキャスティングができなかったのかもしれませんが、それなら「彼女とは別れた」などの『スピードマックス２』方式でよかったではありませんか。

　わざわざ殺す必要ありますか？

　別れただけなら、作品ファンは今後の続編で出演してくれるかも！　と期待できますし、悲しい気持ちにはなりません。それにコール博士の娘に関しては、成長して大きくなったことにして、ティーンエイジャーの俳優さんに変更してもよかったはず。

　こんなコール博士と娘を作品から永遠に抹殺するような方法をどうして取れるんでしょうか。『オーシャン・リーパー２』の製作陣には前作への愛がないのでしょうか。

　それに、前作で一緒に協力し、ラスト脱出時の要となったジョシュの扱いも酷すぎます。空気が読めないながら純朴な工学少年だった彼をどうして、あんな嫌なキャラに変えてしまうんですか。

「あれから作ったプログラムで稼いで成金になった」まではアメリカンドリームあるあるだと思いましたが、どこかのIT社長のように金でもの言わせて海底探索会社を買収、オーシャン・リーパーを利用した武器の開発なんて、全く彼らしくありません。

　ラストには改心して、きっとまた知能とアイデアでルークの脱出を手伝ってくれるに違いないと信じて、最後まで観ましたが……まさか本当にモンスターパニック映画の悪役よろしくオーシャン・リーパーに食わせてしまうだなんて……。

　もはや、この続編の製作陣は前作の人気キャラが大嫌いで仕方なかったのでは？　と疑いたくなってしまいました。

　本当に、この続編は駄作もいいところです。

　観終わったあと、しばらく事実を受け入れられず、座席から立ち上がることができませんでした。どんなに良いところを見つけようとしても、悔しくて、悲しくてたまりません。

　こんな続編なら作らないで欲しかった……。

　本当は映画としては、星１つもつけたくはありませんが、ルーク役のマーカスが相変わらずカッコ良かったのと、オーシャン・リーパーのデザインを前作に引き続き天才クリエイターの榊原龍次郎氏が担当してくださったことに感謝を表して、星１とさせていただきます。

（まぁ、サイトの仕様上、無星ができなかったというのもありますが……）

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※これは全て架空の映画に基づくレビューであり、俳優等の名前も架空です。

　仮に同姓同名の方がいても実在の人物・団体とは一切関係ありません。