第11話 待ちに待った2回目の進化!!
澪が穴に籠ることを決断してから数日、やはり澪の考えは正しかった。
ゴブリンたちは、あの顔を酸で爛れさせたゴブリンから誰に襲撃されたのか聞いたのだろう、仲間のゴブリンがスライムにやられたと聞きあの集落のゴブリンたちは森中を探索してスライムを探し出そうと躍起になっている。
そんな現在ゴブリンに狙われている澪は、当初の作戦通り基本は穴に隠れて過ごし、周辺の探索をしているゴブリンの数が減ってきたら、穴から出て茂みに隠れながら移動をして単独行動しているゴブリンか、2〜3体で行動しているゴブリンのみを狙い狩っていた、もちろん前回のような失敗は犯さない、ちゃんと慎重に行動して狩っていく、単独行動をしているゴブリンは今までと同じ作戦で十分だが、複数は前回の失敗を活かしてちゃんと一体ずつ部隊から離れさせて確実に狩っていく事にした、また、どうしても一体ずつ分散させるのが無理な場合は無理に戦わずに諦めて他のゴブリンを探していた。
『あれからかなりの数のゴブリンを倒した筈なのに、全然減ってる感じがしない、どういう事だろう? わたしの想像よりもゴブリンの数が多かったのかな、それとも……、まさかとは思うけど、わたしが狩る数よりも繁殖するスピードの方が早いとかないよね、それだったら最悪なんだけど、どうか当たってませんように!』
澪は最悪の想像をしてしまったが、それを確認するためにはあのゴブリンが大量にいる集落に行かなければいけない、澪には今のレベルであの地獄にいく覚悟はなかった。
澪はそれからもどんどん、ゴブリンを見つけては隙は見て倒していき着実にレベルを上げていった、そしてようやくその努力が身を結んだのだ。
ピコーン【個体名 【澪】のレベルが上限に達しました。進化可能です】
澪の意識の中に突然システムの声が話しかけて来たのだ、そしてそれは澪がレベルを上げ切って進化可能だと知らせてくれた。
『やった〜! ようやく次の進化が可能になった、なんかレベルが上がるのも進化可能になるのも遅かった気がするけどなんでだろう、もしかして進化するたびにレベルが上がるのが遅くなるのかな?』
澪は進化するたびにレベルが上がるのが遅くなると考えたがその通りだ。
正確には進化して魔物としてのランクが上がるたびに、レベルが1上がるのに必要な経験値がどんどん増えていくのだ。
だが例外もある、今の澪はランクFのベビースライムだがその前の澪は同じランクFのベビーアメーバだった、なぜ同じランクの魔物同士でレベルを1上げるのに必要な必要経験値も進化までに必要な必要経験値も違うのか、それは進化の回数も影響しているからだ。
たとえ同じランクFの魔物から同じランクFの魔物に種族が変わり進化したとしても、進化したことに変わりはないので必要経験値が増えてしまうのだ、ただし、進化に必要な総必要経験値は増えるが、1レベル上げる為の必要経験値はレベルが低いうちは少ないのである程度魔物を倒したりすればすぐにレベルは上がる、だがレベルが上がるにつれて必要経験値も進化前の同じレベルだった時よりも増えていくのだ。
これが澪が感じた違和感の正体だ。
『まあいいや、それよりようやく進化できるなら早く拠点に戻って進化しよう、まあ多分、また前回みたいに進化先の候補がいくつか出て来るんだろうけどね』
澪は早速、進化するために拠点の穴に戻ってきた、念の為に周囲にゴブリンがいないかの確認と進化中にバレないようにする為に、穴の入り口に落ち葉を大量に拾ってきて触手から粘着液を出し、落ち葉同士をその粘着液でくっつけて穴の入り口を塞ぐ為に落ち葉で蓋をした。
『よしっと、これで進化の間見つからないようにカモフラージュできたよね、周りの落ち葉を使ってるから周囲に溶け込んでる筈だし、これなら進化の間だけでも見つからないはず』
澪は自分で行ったカモフラージュを見て、これで気付かれないと自信を持って言っている、もし澪に人間だった時の顔があったら澪の顔を見た者は全員、澪のドヤ顔を見ていただろう。
『さて、それじゃあさっそく、3回目の進化をしようか、今度こそ強い魔物になれますように!! ステータス!』
澪が自身のステータスを表示するとそこには、以前ベビースライムに進化した時から、かなりの数の戦いをしてレベルがMAXになりステータスも伸びていた、そして待ちに待った進化可能の表示も出ていた。
名前 澪
性別 なし
種族 ベビースライム
状態 通常
Lv 10/10 UP!! 【進化可能】
経験値 137/137
ランク F
HP 86/86 New
MP 58/58 New
筋力 58 New
魔力 46 New
防御 42 New
敏捷 38 New
器用 35 New
幸運 48 New
【固有スキル】
《器用Lv3→Lv6 New》
《自動再生Lv3→Lv4 New》
《吸収Lv4→Lv5 New》《大食いLv4→Lv5 New》
《増殖Lv2 》《酸Lv1→Lv4 New》
【通常スキル】
《危険察知Lv8→Lv10 New》
《HP自動回復Lv3→Lv4 New》《粘着Lv3→Lv4 New》
《気配察知Lv1→Lv6 New》《跳ねるLv1→Lv3 New》
《転がるLv1→Lv3 New》《触手Lv1 New→Lv3 New》
【耐性スキル】
《精神耐性Lv9 New》《恐怖耐性Lv3→Lv5 New》
《痛覚耐性Lv4→Lv5 New》《物理耐性Lv1→Lv2 New》
【称号】
《異世界転生》《人外転生》
《性別を超えし者》《最弱魔物》
《共喰い》《大食い》《下克上 》
《緑小鬼殺し New》
澪が頑張ってゴブリンを倒した成果がそこには現れていた。
ステータスにはレベル10で上限まで成長したステータスが表示されていた、スキルも常時使っている物や、ゴブリンとの戦闘で使ったり使っていたものは全て上がっていた、なかにはあと少しでスキルレベルが10になり進化しそうなスキルもある。
澪は成長しどんどん強くなっていた、このままいけばゴブリンどもを殲滅するのも夢ではなくなるだろう。
『レベルが上限までいってるし、進化可能の表示も出てるベビーアメーバからベビースライムに進化した時と同じだ、つまりまたシステムの声に進化することを伝えれば進化先を出してくれるってことだよね? よし、システムの声、2回目の進化をするよ!』
澪がシステムの声に前回同様、進化をする事を伝えるとまた前回と同じ声が聞こえた。
ピコーン【個体名 澪が進化の意思を示しました、進化先を表示します】
最弱アメーバに転生したけど生き延びていずれ最強になります!! 夜桜 赤龍 @memorylibrary
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