偶然にも不幸なゾンビJK、死体探しでひと騒動!?
- ★★★ Excellent!!!
ゾンビと聞いて、何を思い浮かべるだろう?
ハイチのブードゥー教、ジョージ・ロメロ監督、CAPCOMの大ヒットゲームシリーズ。
世間一般で言うところのゾンビというのは、一言で言うとおっかねー存在である。
死体がどういうわけか起き上がり、「あーうー」「名探偵もちっとした餃子!」「ボスが美少年ぶんどった」「ペラペラソース」(※興味ある方、お調べください)的な声を発しながら追いかけてくる。場合によっては全力ダッシュで。最悪ナタとかチェーンソーとかショットガン等の凶器所持で。ひどいのだと空を飛んできやがるし。
で、噛み付いてくる。噛みつかれた側もゾンビになって新たなる犠牲者を求める。
さて、前置きは長くなったか、本作はそういうホラー要素なしのゾンビものである。
主人公のJK・琴宮アカリは、わんこを助けようとしてトラックにひかれ、言語化するにはちょっとあまりにもな……しかも、大股開いておパンツ丸見えという非業の死を遂げる……かに思われたが、何事もなかったかのように復活してしまう。
復活させたのは、エセ関西弁で憎まれ口を叩く性格破天荒な丸い石、通称:おいもさん。
異世界なるものと深い関わりを持つ通称:おいもさん曰く、「自分の魔力の影響で死んだか死んでないかわからないところで助かった」とのこと。これだけならラッキーだが、通称:おいもさん曰く「自分と離れたら死ぬで」とのこと。
……まあ、要はアカリはゾンビになっちゃったわけだ。幼女を生贄にしたわけでも、赤い水を飲んだわけでもないのに(※マニアックなネタでごめんなさい)。
嘆くアカリに、通称:おいもさんは言う。「蘇生魔法使えるから、それで完全に生き返らせてやれるで」
ただし、それにはかなり厄介な条件があり……。
あらすじは、ざっとこんな感じだ。
ここまで読むと「鬱だ……鬱展開きたわー、鬱展開やだわー。ゾンビネタでしょ? ホラー苦手だわー」って思われるだろう。
されど、心配することなかれ。
本作は、そーゆー要素はない。ポップでライト、更にラブコメとギャグの要素もある現代ファンタジーだ。登場キャラクターたちは全員、個性の塊だし。これ書いてる奴は、通称:おいもさんLOVEである。アニメ化したら是非、悠木碧に声を当てて欲しいと思っている。
次々と起こる無理難題、されどそれに反比例してストーリーは明るくテンポよく進んでいく。毎回、更新が愉しみである。
……ちなみに、このレビュー書いてる奴は、ゾンビが大の苦手である。お恥ずかしい話だが、そーゆー映画とかゲームを見たりやったりすると「いやあああ! ゾンビ!」「ぎゃああああ! ゾンビ!」「くぁwせdrftgyふじこlp、ゾンビ!」ってなる。うるさいことこの上ないだろう。
そんな奴が「最高に面白い!」と推すのだ。
是非、読んでみてほしい。