3.永遠の問題:タグ付けとネタバレの関係

 今回はタグ付けとネタバレの問題について書きます。特にバッドエンドやメリーバッドエンド(メリバ)、元サヤなど、一般的に読者に好まれないテーマを書く時に深刻な問題です。


 私は、バッドエンドの物語を書いたことがあります(2023年4月完結):


『あなたはずっと私の心の中にいる』

https://kakuyomu.jp/works/16817330651015841301


 読者の反応が最後までほとんどなかったのと経験不足もあって、好まれないテーマについて読者の心境に考えが及ばず、バッドエンドの予告もしませんでした。完結してから別サイトで「読むんじゃなかった」とコメントが入り、紹介文とタグに慌ててバッドエンドを入れました。その読者様はそれ以前にも読んでくださっていたのですが、ヒーローの気が狂ってきた展開になってきた頃に彼が気持ち悪いとコメントされ、最新話を追うのをやめたようです。でも完結後に戻って来て最終話まで読んでいただいて結局また気持ち悪い思いをさせてしまいました。遅くとも最初のコメントをいただいた後すぐにバッドエンドを紹介文とタグに入れていれば、防げたことですが、当時の私はそんなことまで気が回りませんでした。ただ、カクヨムでは意外と温かいコメントをエピローグでいただき、救われました。


 これ以降、バッドエンドやメリバの物語を書いていませんが、再びこの問題を考えさせられたことが今年(2024年)8月にあり、近況ノートで皆さんに相談しました:


https://kakuyomu.jp/users/Tazu_Apple/news/16818093083636226152

https://kakuyomu.jp/users/Tazu_Apple/news/16818093083698235437


 近況ノートでこんな相談をしたきっかけは自作ではなく、別サイトで読んでいた作品のコメント欄がそれでちょっと荒れたからです。元サヤになりそうな雰囲気だったのを、ある読者は気に入らず、それなら読んだ時間が無駄になるとか、予告したほうがいいと書いていました。いくらなんでも人の労力のかかった作品を無料で読ませてもらっておいて時間が無駄になるという言い草はないだろうと思ったため、つい元サヤでもいい(元サヤ好きな欲目も入ってました)、作者は好きなように書いてもいいと思うとコメントを投稿しました。でもそれが他の読者達の喧々諤々なコメントの嵐のきっかけになってしまって作者様には悪いことをしたと反省しました。


 上記の近況ノートのコメントを見ていただければ分かりますが、タグとネタバレに関するご意見は様々でした。個人的には、ネタバレタグは途中まで入れず、話の展開でその路線(例えば元サヤ)が何となく分かってくる頃に途中で入れる姑息な決断をしました。2024年9月に別サイトで完結させた話は元サヤで、実際にそうしました。ただし、バッドエンドとメリバは元サヤとは比べられないほど重い内容なので、途中でタグや紹介文に入れると読んだ時間が無駄と言われる可能性が結構ありそうです。そうすると読者も作者も精神が削られるので、私はバッドエンドとメリバに関してはタグを最初から入れるつもりです。


 ですが、私は読者の反応で迷ってしまって、結局バッドエンドを回避した作品もあります:


『世界をまたいだ恋~植物状態になった恋人も異世界に転生してました~』

https://kakuyomu.jp/works/16817330662463795069


 ちょっとネタバレになって申し訳ないですが……


 この話のヒーロー(不憫男子と呼んでいます)カールは、元々の構想では、最後に本編で死ぬ予定だったんです。とは言っても本編で全員幸せになったのではないので、メリバではあります。


 読者の反応で結末を変えたのに後悔はしていません。むしろ、読者の反応で微調整できるのは、カクヨムの醍醐味かなと思っています。そのおかげで件の作品は軌道修正のための番外編を未だに不定期で更新中ではありますが、番外編好きなので、楽しんでいます。


 この軌道修正は自分でも結末をどうするか迷いが元々あったからできただけで、最初に話題にした『あなたはずっと私の心の中にいる』は結末を最初から決めていたので、「気持ち悪い」と言われても基地外ヒーローを正気にはしませんでしたし、バッドエンドも回避しませんでした。この時は、バッドエンドの暗い感情に影響されてしまって自分でも鬱々とした気分になってしまいました。それに他にも書きたい物語があるので、多分当分バッドエンドは書かないと思います。


 ……と思ってたんですけど、ヘンタイさん込みでバッドエンドやメリーバッドエンド(メリバ)の小説を書いてと言っていただいて「やっぱり書くか?!」とか思ってしまいました。単純ですね。〇〇もおだてりゃ木に登る状態です(苦笑)

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