突然やって来た後輩
もち雪
第1話
ある日、山奥に住む俺の所へある男が訪れた。
「こんなに、一人で野菜を作って世界の食料難でも、解決しょうとしているんですか? そうでないなら、僕の前から突然消えた事はゆるしませんよ」
俺は、脳科学者として、一時期とても名の売れた存在だった。そんな俺の前に後輩の
そして唖然と見つめる俺など、無視をして話を進める。
「先輩は、来る未来いや1000年後の未来を引っ張って行く科学者なんですよ。
なのに……、こんな山奥にこもってしまうなんて……この山に登る為に僕がどれ一勝懸命に、この山に一緒に登ってくれる女の友達になってくれる子を探したりしたと思っているんですか?!まず、合コンする為に醸造アルコールを、作る為に酒類製造免許をまで取ろうとしたのに……でも、税務署に届けるためには……まず製造所が必要なんですよ! でも……、そんなお金があれば普通にお酒買うか、梅酒作りますよ!」
「で、結局お前は一人で来たんだな……」
「そうです……なんか山に登ったら帰りに……恋人が出現する。そんなシチュエーション憧れてたのに……それは儚い夢と化しました。先輩のせいですよ!!脳科学の力で、ちょいちょいと僕の事好きになって貰うようにして貰えないかとか思っていた僕が、バカみたいじゃないですか!、それにここに来るに車酔いで、耳の中の感覚器はバグっていろいろな所でシャットダウン寸前なんですよ! もう! 携帯までもが通じないのでおもいきり、指でポチポチ押していたら腱鞘炎になるわ、でもうたまったものではないです!」
真鍋は、この通り一見馬鹿だが、実際もばかだ……。だが、脳科学の面だけで言うと彼は天才だった。いや、鬼才とっていいだろう。彼を、前にした普通の研究者は。ランサムウェアの攻撃された企業サーバーの様に、今までの尊厳や実績がまたたくまに破壊される。こいつの前にいる凡人は、地に落とされ踏みつけられる。それをおそれて……おれは、有名大学の教授と言うブランド捨てた……、それはおれの家族がおれに与える為に、提供してくれた資金や労働をすべてどぶに捨てる事と同等だった。
「なんで……おれの前にまた、現れようと思った……言ったよな!? もうお前の顔はみたくない。もういい加減に俺を解放してくれよ……」
それからは、言葉が続かなかった。俺はたた頭を抱え……こいつが帰るのと言うのを待った。
「でも……僕にはわかっていたんです。先輩と一緒に研究すれば本当に未来は変えられるって事が。僕は、少しちゃらんぽらんに、皆さんから見えるかもしれません。でも……研究の事だけはそうでありたくないんです。その為には先輩は必要なんです。先輩は、感じませんでしたか一度も? 僕と居れば掴める何かを……僕は、本当はただ……それが知りたくてきました。答えてください!
研究者には、悪魔と取引してでもその先の真実を、知りたい奴がいる。おれは決してそんな偉大、いや……研究に命を懸けたりしない。でも、目の前に未知の真実が知る事の出来る扉、それが置かれていれば、先など考えずに俺は開けてしまう人間だ。
「わかった……真壁お前の勝ちだ……おれと一緒に研究をしてください。お願いします」
こうして頭を下げる事によって、勝手だが俺なりの礼儀はしたつもりだ。真壁は、悔しくて、呆れるが、目を輝かせて俺の返事を喜んでいるようだ。
「やっぱり先輩の相棒は、ボクっ娘の僕しかいないですよね。どちらかと言うと、後輩でかわいい属性の僕は最強です!」
「いや、真壁……、ボクっ娘はかわいい男の子って意味じゃないから……」
「えっ?」
「一人称がボクの女の子だから……」
「えっ?」
「これはもう……おわりだ……」
おわり
突然やって来た後輩 もち雪 @mochiyuki5
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます