鉄道オタクでも恋愛はできますか？

3番ホーム 旅行先で...

前回から1年ほど前の夏休み。僕は、鹿児島から福岡まで旅行に行っていた。

今回のお目当ては...太宰府天満宮への参拝と、キャナルシティ博多。そしてららぽーと福岡のガンプラだ。

そして、いまはまだ熊本あたりを走っている高速バスの車内にいるのは...

「...そんでアンタ、なんでここにいるんだよ...」

そう、通路を挟んでとなりのシートには、幼馴染の佐々木彩佳が座っていた。

「...旅行に決まってるでしょ...」

「いやそれにしたってバス被るとかはさすがに無いでしょ」

「じゃあアンタが降りなさいよ！」

...さっきからこの調子である。意味わからん。

その後、アヤちゃんは天神バスターミナルで降りていき、僕はもう一つ先の博多バスターミナルまで移動。

その後は得に何事もなくららぽーとやキャナルシティへ行き、少し前に延伸したばかりの七隈線にも乗って満足し、さぁ西鉄電車でも撮るかぁと西鉄福岡(天神)駅ホームへ向かっていると...

「離して...下さい...ッ」と女の子の声。

おっとこれは俺が颯爽と助けてからのお持ち帰りコースではなかろうかﾃﾞｭﾌﾌﾌｯとか考えていると...

「あっ...タダくんっ...助け...」

いやな予感がするとか書く前に呼ばれてしまった...

どうやらアヤちゃんと強面のおっさんの肩がぶつかり、アヤちゃんが謝らずにスタスタ行ってしまったためブチキレていたようだ。

とりあえず僕が代わりに謝り、おっさんが行ったのを確認してから...

「...お前さぁ...人が代わりに謝ってんのにずっと写真みてんのはどうかと思うがねぇ...」

「...」

...無視されている...?

そっとアヤちゃんのスマホを覗き込んでみると...

「...ッツ!!!!!!!!!!!!!!!」

「アヤちゃんアンタも鉄ｄ

　　　...なんで毎回いきなり殴るんだよ...」

そこに写っていたのは...紛れもない、西鉄6000形電車だった...