考えさせられ、心震え、夢中になります。

愛する者を守るため、国を守るため、生命を守るため。
理由は様々ですが「天使」と呼ばれる存在との戦争の日々を重厚で映像的、それでいて体温を感じる描写によって描いた物語です。

戦争は殺し合い。
夢も希望も愛する人も、雑草のように引き抜き捨てられて行く。
そこにはロマンなど何も無い。
殺戮があるだけ。
そんな当たり前の事がグイグイと迫ってきます。

でもそれだけでなく、作者様の突出した表現力によって、少女の苦悩や諦念や愛情等が時に重く、時に爽やかに描かれます。

私程度の文章力でこの作品の良さを描き切れるとは思えないので、とにかく読んで頂ければと。

「読んでよかった」
必ずそう思えることをお約束させて頂きます。

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