ひと夏の幻、大人たちの記憶からこぼれ落ちた、後悔と願い

夏の突き抜ける青空に、
何処か別れの寂しさを感じてしまうのは
先達の残した偉大な夏の物語たちの残響でしょうか

大人になりきれず、手足だけは伸びきった子供と
愁いを断とうと、記憶から消えることを選んだ子供が
無垢なるままに時に縛られた子供を、輪廻に戻す事を願った
ひと夏の物語

ぼく、このお兄ちゃんがいい

サトシが願った言葉に
自分の無力さを感じるいっちゃんと
自らを挺するソウタの心模様が胸を掴んで締め付けます

手持ち花火に照らされた情景に
忘れてしまった何かを
思い出させてもらえたような気がしました