第26話 元の世界のその後 ・完
あれからあっと言う間に11月。
中間テストの成績もボチボチかあ。
タクヤとジョーもテストの点数を見て、
僕と同じでボチボチのようだ。
ジョーが答案用紙をヒラヒラさせて、
「なあ、僕ら9月に湯島天神にお参りに行ったよな。勉強できますようにってさ。
それがこれかよ。神頼み、効かないな。」
タクヤがジョーに「ばーか。神頼みの前に、
ジョー、お前は勉強しろよ。
どうせ女子とデートで忙しいんだろう。
僕なんか毎日塾で、受験モードだぞ。」
ジョーが真面目な顔をして
「そうあって欲しいが違うぞ。
女子とデートしたーい!
それより最近変な夢を見るんだ。」
僕は気になり「ジョー、どんな夢なんだ?」
「それがものすごく美人の巫女が僕のそばにいて、説教するんだ。
『ジョー様、嘘はいけません。
ちゃんと勉強してください』ってさ。」
思わず「紅梅!美人の巫女だ。」
ジョーが「スガワラ、なんでわかったんだ。
名前は紅梅だ。
まさか僕の夢の中に。
ストーカーか。」
「なあ、わけあるか。」
今度はタクヤが、
「じゃあ、スガワラ、僕も最近よく見る夢がある。何かわかるか?」
僕は「どうせ、京都だろう。
北野天満宮の神社あたりがでてきるんじゃないか?」
「なんでわかったんだ。」
『言っちゃダメ。』
祟り神のハルの声。
『そっか。』
「なんとなく、そう思っただけさ。感だ。感。
それにきっと、3人で湯島天神に神頼みしに行ったからさ。」
「そうだな。」
チャイムがなる。席に着く。
いつもの学校生活がはじまる。
ミチミチ、ハル。君は幻だったのか?
窓側の僕の机に風と一緒に季節外れの
梅の香りと花びらが。
「そっか。」
さて、そろそろ本気出しますか?
「先生!その問題解けます。」
「そうか。スガワラ前へで解いてみろ。」
「はい!」
高2の僕。結構、不思議なことは、近くに
あるんだな。・完
たまに神頼みのスガワラ君 京極 道真 @mmmmm11111
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