概要
「刺せばいいのよ」
幽霊が出るという友人宅を訪ねる話。
応援ありがとうございます!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!実に見事な日本の幽霊譚
晩夏の頃に。昨年末からずっと休学している
友の家を訪ねた男。
冬に蔓延した流行病で両親が相次いで
亡くなり、妹一人では心細かろうと帰郷した
ものだったが、その妹も病に斃れ ───。
以来、学校を休んだままだった。
新盆を終えたのを見計らい、友を見舞う
つもりで彼の家を訪ねたのだが。
夏の日差しから隔絶された、薄暗い日本
家屋の冷んやりとした木の廊下。そして
病みつかれた様な友の顔。庭の芙蓉の陰。
作者の紡ぎ出す薄暗い情景は、晩夏と雖も
夏の強い日差しをものともしない。
流石の筆致に、思わず嘆息する。
否、その対比こそが 怪談 の真の貌。
死んだ妹の言葉が、耳朶をくすぐる。…続きを読む