第32話 弱点を突く

 扉が開けられると鳴るアラームは夜中に一回も鳴らなかった。

 何でだろう。

 コンシートの性格なら、あれで諦めるとかないはずだ。


 昨晩は来なかったが、俺を油断させてズブリと行く作戦なのかもな。

 付き合いが短いので、相手の心のうちまでは深くは読めない。


 前回から、PV490と☆3個を獲得できた。

 現在あるのは、☆86個と20061リワード。


 今回のリワードは少し少ない。

 波があるのは仕方ない。

 曜日によっても違うらしい。


 コメントを18個も貰った。

 読者の存在が励みになる。

 コンシートの弱点を探れとのアドバイス。

 よしやるか。


 パンパカパーン。

 ガチャの結果発表。

――――――――――――――――――――――――

https://kakuyomu.jp/users/455834/news/16818093085181514004

 ぐひゃひゃ、たわし3個め。

 良いぞ、たわしマスターになるが良い。

 銀のエンゼルなら5枚よな。

 たわし5個で大当たりにしてやろう。

――――――――――――――――――――――――


 たわしか。

 だが5個で大当たりにしてくれるらしい。

 神も本気で、パッピーエンドを狙っているのだな。

 あとたわし2個。

 来い。


 アドバイスに従ってコンシートを探ろう。

 まず、基本情報からだ。


 たしかコンシートはスノバリー家だったな。


 商業ギルドへ行きパーティの払いで、情報を買った。


「スノバリー子爵家ですね。領地経営は上手く行っているようです。ただあまり裕福とは言えません。ご子息は3人、ご令嬢は2人。お家騒動の気配はないですね」


 表向きに出ている情報ではこれが全てか。

 とりあえず気になる所はない。


 コンシートのいる定宿が分かった。

 商人が売り込みのために行っているから情報がある。

 コンシートは何回かデシーラへのプレゼントを買ったらしい。


 部屋も分かっているのはちょっと不用心じゃないか。

 コンシートの部屋の前に立つ。

 とうぜん鍵は掛かっている。


「【次元斬】カッターナイフ」


 カッターナイフぐらいの刃で、鍵を切る。

 豆腐みたいに切り裂かれて鍵は開いた。


 貴重品入れの鍵も同様に切り裂く。

 だが中は数枚の金貨だった。

 盗むと呪いが発動するので手は付けない。


 机の引き出しを開ける。

 手紙があった。

 ええと、愛しのコンシート様とある。

 女からの手紙だな。

 デシーラと二股掛けているのか、許せん。

 どうやらこの女はコンシートの許嫁で、インソレンティーヌという名前らしい。


 手紙に付いている封蝋の印章を粘土で写し取る。

 こんなことをしなくても、コンシートの婚約者は誰かと商業ギルドに聞けば教えてくれるはずだが、念のためだ。


 さて、コンシートが帰ってくる前にお暇するか。

 再び商業ギルド。


「コンシートと婚約者に祝いの品を贈りたい。コンシートの婚約者を教えてくれるか? 俺の情報ではインソレンティーヌだと思うのだが」

「はい、それで合っています」

「印章はどうなっている?」


 見せられた印章を粘土と比較する。

 ビンゴだ。

 間違いない。


「インソレンティーヌの住所を教えてくれ」

「はい」


 住所が手に入ればこちらのもの。

 インソレンティーヌにコンシートが浮気していると手紙を送る。

 鳥便で送ったから1日で着くはずだ。


 問題は嫉妬に狂ったインソレンティーヌがどういうことをしでかすかが分からないってことだ。

 デシーラの警備は厳重だから、殺し屋の類は大丈夫だろう。

 今度アラームをデシーラに持って行こう。


 最良の展開はインソレンティーヌがこの街にやってくることだ。

 そして俺と面会してくれて、俺を味方だと認識させられれば、手綱が握れる。

 コンシートを窮地に陥れることができるはずだ。


 なんか、展開がメロドラマみたいになってきたな。

 インソレンティーヌとコンシートをくっ付ければ良いんだな。

 手の打ちようは色々とある。

 胃袋を掴むことから始まって、楽しいデートや趣味の話。

 コンシートの趣味は商業ギルドなら掴んでいるだろう。

 商人はそういうのに目ざといからな。


 最終手段はインソレンティーヌに夜這いさせる。

 なにシーツに血を垂らして添い寝すれば良い。

 ボンボンなら気が動転して結婚一直線だ。


 かなり汚い手だが、手段なんか選んでいられない。

 さて、インソレンティーヌに報せたのは吉か凶か。


 なるべく穏便に済むことを祈っている。

 今日は、ノギスとピーラーがいよいよ発売だ。


 俺は商業ギルドの特別カウンターを見守った。

 ここにピーラーとノギスのサンプルがある。

 商業ギルドが卸しをして売り捌くことになっている。


「商業ギルド一押しの商品か。どんな物かな」

「こちらです。ピーラーとノギスと言います」


 受付嬢が芋の直径をノギスで測った、そしてピーラーで皮を剥く。


「便利だな。ひとつくれ」

「こちら最低ロットは千個からになっています」

「仕方ない。千個貰おう」


 この商人は複製を作る気満々だな。

 ひとつ買おうとした所が怪しい。


「ふむ、後ろからさっきのやり取りを見ていた。私は2千個ずつ買おう」


 この人はまともに売り捌くつもりだな。

 複製ができるまで高値で売り抜けるつもりらしい。

 2千個というのが、この商人が近隣で売れる限界なのだろう。


 ピーラーとノギスは売れ始めた。

 ピーラーの人気が高い。

 調理器具の方が需要があるからか。


 何にしろ、ペドルさんが損しなくて良かった。

 もっとも株式方式だから、ペドルさんもそんなに大金は投資してないと思うけど。

――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 獲得スキル、なし

 ☆残り89個


今回の収支:

 収入

 490リワード


 支出

 なし


 残金

 20061リワード


 銀のたわし

 3個


次の分岐:


 物語が動く


 ①インソレンティーヌ登場。デシーラがビンタされる。結果なぜか仲良くなる。

 ②インソレンティーヌにチクったのがばれて、コンシートがぶちぎれる。決闘騒ぎ。相手はSランク。

 ③殺し屋が来る。倒されても倒されても来る。


 コメントでどれが良いか書いて下さい。

 9/20日の午後3時締切です。

 同数は作者の都合で決めます。


下一桁リワードガチャ

 PVの下一桁でガチャを回します。


 ⓪ たわし

 ① 0リワード

 ② 1リワード

 ③ 10リワード

 ④ 100リワード

 ⑤ 1000リワード

 ⑥ 10000リワード

 ⑦ 100000リワード

 ⑧ トイレットペーパー

 ⑨ -100000リワード


 PVのスクショ撮って、近況ノートにあげます。


かなり未来の分岐:


 48話までに10万リワード貯めるとハッピーエンド

 未満だとバッドエンド。


名前:健司・金子

レベル:22

魔力:2031/2420

スキル:

 カクカク[ ]ⓘ

 点火ⓘ

 剛力ⓘ

 早足ⓘ

 回復ⓘ

 擬死ⓘ

 水生成ⓘ

 付与魔法ⓘ

 やり直しⓘ

 殺菌ⓘ

 防御魔法ⓘ

 次元斬ⓘ

 完全回復ⓘ

 異世界通販ⓘ

 点灯ⓘ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

毎日 18:06 予定は変更される可能性があります

1PV=1銅貨で暮らす異世界生活~気にくわない奴は片っ端から、空想ざまぁしてやる。いつか本当にざまぁできる日を夢見て~ 喰寝丸太 @455834

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ