桶狭間敗北から始まる明智光秀の陰謀〜第一章:東海大戦〜

　時は戦国の永禄三年(1560年)にて織田信長は桶狭間の戦いに敗れ、今川義元が勝利する。しかし、当主不在の尾張は美濃の龍たる斎藤義龍に奪われたことにより、その二大武将による史実では果たせなかった奇跡の合戦が始まった。
　その裏で明智光秀は秘密裏にかつての主君の娘である幼馴染、帰蝶を救出する為に部下である百地丹波と雑賀孫一と共に、美濃側として参戦していた。
　しかし、彼の思惑はただ一つ、かつての主君の仇であり、明智家を衰退させた斎藤義龍を今川義元ごと葬り去り、勝者なき戦を繰り広げようとした。
　全ては戦国の世を壊し、平和な日ノ本を築く決意を怪しき貌の裏に潜み隠す。