第29話 おまけ・お酒編(その2)
<おまけ・お酒編(その2)>
・「#居酒屋新幹線」 (2021年)
損保会社の内部監査室に勤務する監査員の高宮進(演:眞島秀和)は、仕事ゆえに地方出張が多く、しかも泊まりがけではなく日帰り。
地方ならではのご当地グルメや地酒を買い、家に帰る新幹線の座席で、持参したカトラリーセット(MY箸、MYグラスなど)を開いて、小さな酒宴を開くのがささやかな楽しみ。
「店主は俺、客も俺ひとり。さて、今日も開店だ、居酒屋新幹線」と心の中で呟きながら、食べるメニューや酒を写真に撮り、ネットにアップし、常連のフォロワーたちと会話を交わす、というグルメドラマ。
ネットにアップするので、タイトルにもハッシュタグ(#)がついている。
皆でワイワイと語りながら飲み、SNS上で「相席」というわけだ。
旅の中、列車で飲む酒は、確かに独特の味わい深さがあるんだよなあ……(しみじみ)。
2024年にはシーズン2も製作された。
・「ママはバーテンダー ~今宵も踊ろう~」 (2023年)
銀座の老舗バーで働く星野あかり(演:紫吹淳)はシングルマザーで二人の子持ち。
そして、伝説のバーテンダー。
お客様の悩みを親身になって聞き、派手に踊ってカクテルをシェイクし、「花言葉」ならぬ「カクテル言葉」を添えて、お客様の悩みを解決する……といった一話完結ストーリー。(全8話)
お客様の悩みを聞いたあと、ダイキリをすっと出して、「ダイキリのカクテル言葉は“希望”です」と教えて、励ます。そんな感じ。
カクテル言葉ってのがあるんだねー。このドラマで初めて知った。
(ちなみに、スクリュードライバーのカクテル言葉は「あなたに一目惚れ」だそうです。おしゃれなバーの出会いで使うのにオススメ!)
元・宝塚の紫吹淳の初主演ドラマだそうで、その経歴を生かして、カクテルを振る時にダイナミックに踊る演出が入る。
全身を使って、そこまでしてシェイクする必要があるのかどうかは不明だが、他のドラマにはない味わい。
スポンサーなどの都合もあるのだろうが、BSでこのドラマを見ていると、主演の紫吹淳が出ているコマーシャルがこれでもかと挿入される。
・「たそがれ優作」 (2023年)
オファーは小さな役ばかり、でもなんとか役者業だけで食べているバツイチ・52歳の北見優作(演:北村有起哉)。
女性と知り合いになり、オシャレなバーやレストランに行き、お酒を飲みつつ、いい雰囲気になって、美味しいものを奢るんだけど、結局フラれるというパターンのグルメドラマ。
フラレたあとは、行きつけのバー「ともしび」に足を運び、バーのママ・茜(演・坂井真紀)から
「なにたそがれてんの? どうせまた、フラレたんでしょ」
とからかわれるのがお約束。
役者業の苦労や楽屋裏事情、ヒロインとの恋愛……グルメドラマというカテゴリは少しずれるかもしれないが、毎回実在するお店で食事し、実在のメニューを食べること(番組最後には紹介するミニコーナーもある)、なにより「主人公と、ヒロインの飲みっぷり」が実に良い、という点で着目したい。
原作は「深夜食堂」でもおなじみ、阿部夜郎のコミック。
冴えない感じのおっさん(失礼)が、若い女性に好意を寄せられ、一緒にお酒を飲んで、楽しい雰囲気……みたいなのは、ドラマとは分かっていても「いいなあ……」と憧れちゃうよね。最後にはフラレちゃうんだけどさ。
■ ■ ■
今回で「グルメドラマ語り」は最終回となります。
自分の備忘録的な意味もある「まとめ」でした。
書いてて気づいたんですが、テレ東成分多めですね……だってグルメドラマが充実してるんだもん。
自分で実際に見て、印象に残ったグルメドラマを紹介しました。
「あのドラマが無いじゃないか」「このドラマがオススメですよ」などの御意見、お待ちしております。
グルメドラマ語り 雲条翔 @Unjosyow
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