第37話午後は3人へのご褒美休憩とするか(24)

長い説明が終わり、軍神と2人で正座してる残念な神々に目を向けた。

いや、本当に残念な構図だな?


「後はこのバカ共からの贈り物で終わるはずだったんだがなぁ」


「お兄もお姉も爺ちゃんも何やってんだよ〜。ボクより歳上だろ〜?

忙しいって言うから順番待ってたのにさ〜?」


残りの2人も残念な大人を見る目で心底残念そうに見ていた。


「時間がないから仕方なしで話を進めていくが、解散するまではずっと正座しておけ。

愛し子に贈り物する時だけ立ってよし」


「「「「「「ぐぬぅ…」」」」」」


生ぐぬぅを初めて見たけど思った以上に情けない光景になるんだな。俺、分かった。


「水には悪いけど結晶の使用のデモンストレーションが必要だと思うから、私から先にしますわ。

水も協力して下さいな。海を作ろうとしたのでしょ?

だったら海底もしっかり作り込まないと海とは言えないわよ?」


「それはそうね。水や海水だけ入れてもプールになるだけだったわ」


「あと創造のにも協力お願いしますわ。深い窪みの斜面調整をしないと浅瀬の土台が作れないですもの」


「確かにのう」


(上手く逃げましたね?)

(こやつら、上手く逃げよったのう)


「お前らつるんで上手く逃げやがったな!? ずりぃーぞ!」


「な、何の事かしらねぇ?」

「我は協力に動いてるだけだがのう?」


水は露骨に目が泳ぎ、顔が分からない創造はシレッと言い訳をして大地に着いて行き始める。

神様コントか、これ。出来の悪い新喜劇を見てる気分なんやが…。


「はーい、そんな事よりも〜。早く地形整えてちょうだい?

ここまで変形させたのなら、しっかり形にしない方が勿体ないですわよ?」


「うむ、心得た」


「海にするなら海底部分もっと拡げてね。

こっちは浅瀬でここから砂浜にするから」


大地主導で慣れた感じにテキパキ指示を出して調整は進んでいく。

軍神と違って何で名前に神を付けて呼ばないかって? 残念過ぎるからだよ!


白い床がどんどん深く抉れていくのが見える。ここで植物の採取も出来るようになったら楽だから、水棲環境が良くなる分には何も言わない。

削る前の土台模型ってこんな感じなんやろか…?


「愛し子ー! 大地の結晶の使い方を見せるわよ?

砂浜を作りたいのなら1回の使用で作れるわ。作りたい位置に結晶を置いて使用するだけ。

発動するから問題ないわよ?

生命の土壌にもなるから、もう一回同じ場所に使うと砂漠から荒野に変わるわ。

そしてさらにもう一度同じ場所に使うと肥沃な大地になるの。

海藻とか植生考えるなら3回使った方がいいですの」


それ…つまり欲しいフィールド属性の関係他種族クエストを沢山こなせって事やんな?

マジかよ…どんだけ虚無消化する事になるんだ……。

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VRMMO始めるオレはNPCになりきって翻弄してみた 桜羽灰斗 @Sawa-Haito

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