少年タケシが、ロボット工学の知識を使い、不条理な世界をヒロイン、イリアと旅するお話です。簡単に言うとね。
でも、そんな淡泊なストーリーじゃない。
ストーリー展開がよく練られていて、深いエピソードが多い。
それでいて、描写や文章に無理をさせない。
これ、大事だよ。読む人みんなが、想像力豊かじゃない。
この作者さまは、その壁をすっと通れる間口を広く描いています。
ヒロインの言葉に、戦うむなしさを感じる。
優しいタケシの頑張りにも共感してしまう。
読んで後悔などありません。作者さまの熱量を是非感じてください。
読むべきファンタジーは、ここにあります、是非、ご一読を!
まず初めに。異世界ってのは、こういうのが良いんだよ(井之頭五郎並感)。
魔動機兵というタイトルに釣られて手に取った本作ですが、真骨頂はそこではない! 作品世界の圧倒的な作りこみ、人々が生きているんだと感じさせる世界観こそが素晴らしい作品だと感じました。読んでいて、作者様の作品への真摯さを感じ、こちらが感銘を受ける程です。
もちろん、そういった設定があり説明が色々と出てきますが、全体のテンポ感を損ねない範囲で描いているのも凄い。断片的に明かされた設定が、今後どのように行くんですかね?
それと作品の中で伏線や前フリと言ったものを大事にされているようで、読み進めていくと描写の意味が分かる所も個人的にすごく好きな作風でした。
メインは魔動機兵だと思うのですが、正直言って魔動機兵が出てこなくても面白いと思わせてくれる作品です!
皆さんもぜひご一読あれ!