<最終話>第7話 日曜 ~命中!?ダーツの矢~
◆◆◆
♪バタバタと荷物を置く音、パソコンの起動音♪
―いやぁ、入社早々、休日出勤とかホント悪いね。アルファはうちの管理物件だし、理事長がうるさくて文句いえなくてさぁ。ほんと、ブラックだとか思ってるでしょ。明日は、代休とっていいからね。
「いえいえ。まぁ、ブラックだなとは思いますけど…(笑)でも理事会ってどんなものだかわかって、よかったです。それより、昨日、ラウンド2楽しかったですね♪」
―あー。俺、上手かっただろ?
「もう、びっくりしちゃいました。カラオケも、普段の声と違ってセクシーだし、ビリヤードも上手すぎるし、ダーツとかもう、ど真ん中に命中してばっかりで。すごかったです。また一緒に行きたいです♪」
―だろー?昨日はいかなかったけど、ボーリングとかも上手いんだぜ?マイボール持ってる。連続ストライク、決めてやるよ~。
「えーっ。そうなんだ……すごいですね。……私も好きなんですけど、へたっぴで。いつも、ガターばっかりで、なかなかストライクゾーンに入らないんですよ。」
―へー。意外。まぁ、俺がいつでも教えてやるよ。嫌じゃなければ。
「嫌なんかじゃないです。部長、今度、コツを教えてください。私、早くストライクとれるようになりたいし、ダーツも、ど真ん中に命中させたいんです。」
―坂下なら、すぐできるって。
「まだできなそうな気がしてて。部長、マイボールとか持ってるんですね。ダーツも、自分用の持ってましたよね。私もそういうのあったほうがいいのかなーって。」
―え?あぁ。あるといいかもな。やっぱ、ほかのじゃだめなんだよな。なんつーか、しっくりこないんだよ。
「私も、自分だけのが欲しいです。」
―わかる。俺たち、気が合うな。
「ボウリング、好きなんです。すっごく。」
―俺もだよ。めちゃくちゃ大好きだ。
「遊びじゃなくて、真剣にやりたいんです。」
―俺も遊びのつもりなんかねぇよ。マイボール持ってるくらいだし。真剣だ。
「どうしよう、部長。なんか、もし、ストライクとれたときのこと考えてたら、なんか私……」
―俺も、なんか、ストライク入ったときのこと考えたら……
「部長…」
♪パソコンをシャットダウンする音♪
―坂下。今日は休日だし、フレックスだ。理事会も終わった。昼休みは、12時からだ。
「もう、あと5分ですよ。」
―坂下。一緒に、休憩、入ろうか。
「……はい!!行きましょう!!!」
E・N・D
【ボイスドラマ】「部長?」 タカナシ トーヤ @takanashi108
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