第89話 番外編『高野山・奥の院』

 🪷 神秘なる 雰囲気満ちる 高野山 朝の空気に ブルリ身震い


 🪷 参道の 二十万基を 超える墓 巨杉の森で 静かに眠る


 🪷 墓覆う 苔の厚みに 歴史あり


 🪷 そびえ立つ 巨杉を縫って 伸びる道 森羅万象しんらばんしょう 色即是空しきそくぜくう


 🪷 水かけて 飛沫しぶきかぶって 騒ぐつま ジッと見つめる 水向地蔵みずむけじぞう


 🪷 生身供しょうじんぐ 向かう僧侶や 奥の院 陰森いんしん冴える 袈裟のオレンジ


 🪷 奥の院 ついに御朱印 手に入れた! これでめでたく 満願達成!


 ✋(๑¯ω¯๑)👌 依道、心の川柳・短歌……



 四国霊場を巡り終えた私たち夫婦。今度は、息子ちゃんも連れて高野山へとやってまいりました。


 時刻は早朝。日の出前に到着した私たち一家は、奥の院 (中の橋) 前にある駐車場へ車を駐めると、真っ暗な駐車場で辺りが明るくなるのを待ちました。

 薄っすらと明るくなり始めた頃合いを見計らって車を降りると、明らかに今までとは違う凛と張り詰めた空気に包まれました。


 ( ;゚д゚)ゴクリ… これが高野山……

 信心深くない私ですが、この時は何か特別なものを感じて、ちょっと身震いしてしまいました。

 

 一の橋からお参りするのが正式だということで、駐車場から少し歩いて一の橋 (大橋) に向かった私たち一家。

 大橋を渡ると、そこには樹齢数百年の杉林が立ち並び、その袂には、数えきれないほどのお墓が所狭しといった風に並んでいました。


 +。:.゚おぉ(*゚O゚ *)ぉぉ゚.:。+゚ 杉林を縫うように伸びる参道や、厚みある苔に覆われたお墓やお地蔵さまを見ていると、歴史の深さを感じてしまいました。


 参道を2キロほど歩き、御廟橋の手前までやって来た私たち一家。

 そこに、15体の金銅仏『水向地蔵みずむけじぞう』が川を背にしてズラリと並んでいるのを見つけました。

 備え付けられた柄杓で仏様に水を掛けている参拝者の姿を見た夫が、早速、柄杓を手にします。

 そして案の定、大量の水を掬い取るとスナップを効かせ、勢いよく仏様に柄杓の水をぶっ掛けました。

 当然ながら、跳ね返ってきた水飛沫で顔面を濡らしておりました。

 顔が濡れたと騒ぐ夫と、それを無表情で見つめる仏様 (&息子ちゃん) との対比が面白かったです。

 (ちなみに、仏様に水を掛けるこのお参りの仕方は間違っておりますので、皆さまは正しいやり方でお参りしてくださいませ ♪ )


 御廟橋を渡り、やっと奥の院のある霊域へと辿り着いた私たち一家。

 ちょうど朝のお勤め・『生身供しょうじんぐ』の時間だったのか、オレンジの袈裟を纏った僧侶さま達が、とても厳かな雰囲気を醸し出し箱を担ぎながら通り過ぎて行かれました。

 約1200年にわたって、毎日続けられているという、この『生身供しょうじんぐ』。

 御供所で作られた料理を朝の6時と10時半に弘法大師の元に届ける儀式なのだそうですが、とても厳かな雰囲気を醸し出しておりました。


 人(-ω-`*) 薄暗い杉林の中を行く、冴え冴えとしたオレンジ色の袈裟がとても印象的でした。


 無事に奥の院でお参りを済ませた私たち一家。納経所まで戻って御朱印をいただきます。

 納経所で『満願、おめでとうございます!』と、声をかけていただけて、えも言われぬ達成感に包まれました!


 ヽ(´▽`)/ やっと……本当に、やっと終わったーッ!!


 夫がすでに次なる御朱印のことを考え始めているなどとはこれっぽっちも思わずに、喜びに打ち震える私なのでした。


 (。>ω<。)ノ⁾⁾ おしまい、おしまい!





 ((。・ω・)。_ _))(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)ペコリ。:.゚ஐ⋆*

 皆さま、番外編『高野山・奥の院』いかがでしたでしょうか。

 ギュッと詰め込んでしまったので読みづらかったのではと思いますが、どうか許してくださいませ。

 さて、これにて本作は本当にお終いでございます。

 『満願』までお付き合いくださり、誠にありがとうございました。


 (^ω^人).:。+゚ 皆様にも『満願』の御利益がありますことを、心からお祈り申し上げております。

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