迎える―――。

著者様の魅力が凝縮した作品だと思います。

視線が温かでいて、それでいて善悪を含めた広いところに平等に開かれている。
また、自然の体温を捉えるような、そんな澄んだ感性も行間から感じられ、
ままならない生が、複合的に描かれています。

「縁側のカサブランカ」。

そのタイトルが、最後に深い余韻を残す作品だと思います。