自分の存在自体を消したかった。声を封じた。だけど、君だけは違った――。

僕が教室に入った瞬間、教室中のざわめきが消えた。
全員が僕を見て、「来るなよ……」と、低い声で言う。

いつもいつもいつも、学校に来てはクラス全員が口を揃えてそういう。

何がいけないんだ。
どうして、僕はそんな風に思われなくてはならないんだ……

心が、ひどく痛む。


僕は声を封じた。
出したくなかった。自分の存在が必要とされていないのなら、出す意味なんてない。

だけど……君と出会って、忘れてしまった声を出せた。

おどろいた。

でも、驚くと同時に不安もこみ上げる。
彼も巻き込んでしまう。僕なんかが友だちになってはいけない。


でも、本当は気づいてるんだ。
心の奥底で「もう一人でいたくはない」と、本当の自分が叫んでいることに。

   *  *

登場人物の感情にとても共感できる部分があります(*^^*)
まさに「止まない雨はない」。どれだけ苦しくても、一生続くわけではない。ということを教えてくれます!

是非、見てみてください!