概要
あの暑い夏、俺は走り続けた。口裂け女から逃げるために。
俺は邪悪な存在に追われて、命がけで走り続けた。邪悪な存在が何者なのか。大抵のひとはもう気付いているだろう。だってタイトルにはっきり書いているのだから。『口裂け女』って。メタ的なことをして茶化すなよ、って? いや、真面目な奴はそもそもこんなタイトルの小説を開かないだろ。それに最初のほうにちゃんと、『ふざけた小説です』って明かしておけば、あっちも見たくないものは見なくてすんで、こっちも嫌な思いをしなくてすむじゃないか。小説って、そういうもんだろ。
〈参考〉
朝里樹『日本現代怪異事典』(笠間書院)
〈参考〉
朝里樹『日本現代怪異事典』(笠間書院)
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