第12話 助ける約束

俺は村に連れられて来た奴隷になっている日本人達と、長い時間ずっと話していたみたいだ。


俺達を見張ってた人間

「終わり 黙れ」


俺は俺達の会話を見ていた傭兵と思う2人から、声を掛けられたと同時に足で背中を蹴られたみたいだ。

多分勢いよく蹴ってた、蹴りのスピードで風切り音が聞こえていた。


ただ物理防御スキルを常に発動させている俺には、蹴りが身体に触れたのを感じただけで痛みなんて何も無い。


相当強く蹴ったのに気にせず奴隷の日本人と話をしてる俺に少し驚いた見張りの男達は、剣を抜いたみたいだ。

流石にこれ以上は怒らせると不味そうだ。


『待って あと少し あと少し 話す』


俺達を見張ってた人間

「終わり」


見張ってた男は素早い踏み込みと、慣れた剣捌きから両手で持った剣を振り、俺の左手を斬りつけた。


この2ヶ月間、筋力強化スキルで魔物を倒し続けてた俺は、目も筋力強化が作用してるみたいで、素早い動きも目で追えている。


いきなり剣で俺の左手を斬り落とそうとしてる、クソ人間に少し怒ってたのかも。

相手の剣が俺に触れる寸前に剣の刃を左手で握り、剣を力一杯に引き寄せた。


両手で剣を持っていた男から、剣が離れて俺が剣の刃を素手で持って剣を奪った形になった。


見張ってた男2人、奴隷になった日本人4人、一緒に紐で繋がれて日本語が分からないのに話を聞かされていた奴隷になっている異世界人2人。


全員が俺を驚愕の目で見る。


俺は日本語で弱々しい感じで

『今の動きで、この傭兵さんの強さが分かったよ』

『大丈夫、皆んな助けるから暫くだけ我慢していて』


次に俺が話せる異世界語で

『ごめん 許して 銀貨2枚 渡す』


俺は土下座して、俺が2ヶ月働いて貯めた残り全財産の銀貨2枚を差し出した。


怒り狂った傭兵2人からの蹴りと殴りを物理防御スキルを解除して、蹴られ殴られ続けた。


鼻が折れて鼻血が飛び出す、顔中が腫れて口から血が流れてる。

死にそうになったら、スキルを使って反撃するけど平気そうだなこれなら。


俺が殴られて許されたのは10分以上経ってからだった。

足を引き摺り、フラフラになった俺は村長のババアの家に帰った。


奴隷を連れた商人は次の日も村に滞在して、村で作られた毛皮、干し肉、干し果物を買って奴隷6人に背負わして明日の夜明け前に出発するみたいだ。


俺は怪我した事にして、それから商人達や奴隷の日本人達とは会わずに準備をしていた。

怪我を回復魔法で直ぐに治したから、青痣一つ無い顔を見せる訳にもいかなかったしな。


次の日に商人が2人、傭兵が4人、奴隷の日本人が4人、奴隷の異世界人が2人。

12人の彼等が、日が昇る前に準備をして出立するのを遠くで見ていた。


奴隷6人は大量の荷物を背負って、出発する前から辛そうにしてる。

次の村か町が、どれくらい離れてるか分からないけど、体力が保つのかな?



まぁその前に俺が商人と傭兵を殺すけどね。


転移して奴隷にされた日本人達と話す前なら、殺すなんて物騒な気持ちにもならなかったが、話をして異世界の話を聞いた後では殺すしか助ける方法は無さそうに思ったから。

他の方法なんて今の俺には思いつかん。


俺は商人一行の後を離れて着いていく。

村の村長のババアだけには、夜までには帰るからと言っておいた。


村長のババア

「タカ 村 困る するな」

「死体 ダンジョン 捨てろ」


ババアは俺のやる事が分かってるみたいだ。

魔物や動物は何百と殺してきたけど、人間を殺すのは初めてだ。

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おっぱい大きい女神様の居る異世界に集団転移 ゆうさぎ @yuutei564

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