「人間の交際」とは、斯くも奥ゆかしく情熱的なのだろうか

大好きな作品です✨

先生と生徒……それも田舎の村での交わりは
一筋縄ではいかなかったことでしょう。

しかし、お互いがお互いの本分を忘れること無く
日々の積み重ねで織り上げられた物語は
斯くも美しく、そして温かい

燃え盛る炎ではなく
炭火のような染み渡る想いを感じる

血の滲んだ本、
それがこんなにも優しい意味をもって伝わる事など
いまだかつてあったであろうか

『寂しいですね』
『分かればよろしい』

この時に、二人の心に標(しるべ)が生まれたのだろう

題名、朝を知る。

斯くも美しい、女と男の物語が
またひとつ、私の心に刻まれた